犬を褒めると興奮するのはなぜ?警察犬ドッグトレーナーが褒め方を解説

犬のしつけ
黒いラブラドールレトリバー

お座りができたのでほめたら、勢いよく跳びついてきた。静かにしていた犬を撫でたら、手を噛んで遊び始めた。そんな時は、「ほめてはいけない」と考える前に、ほめた直前と直後の人の動きを比べてみましょう。

大きな声、急に近づく手、おもちゃを振る動きなどが、犬にとって遊びの合図になることがあります。ほめた後に犬がどう動くかを見ながら、声や手の動き、ご褒美を見直していきましょう。

声のかけ方や動きの違いは、こちらの公式動画でも紹介しています。

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元気よく喜ぶほめ方と、穏やかに伝えるほめ方

東京DOGSの公式動画では、元気よく喜ぶ接し方を「発散の褒め」、ゆっくり穏やかに伝える接し方を「抑制の褒め」と呼んで説明しています。どちらかだけを正解とせず、犬にしてほしい行動と、その後の反応に合わせて使い分けます。

「発散型」|遊びや活動の中で喜びを伝える

一緒に遊んでいる時には、明るい声やおもちゃで喜びを伝える方法もあります。ただし、犬が遊びたがっていること、安全に動ける場所であることが前提です。

興奮が上がって手に歯が当たる、体当たりする、動きを止めにくい時は、盛り上げ続けないでください。もっと大きな声を出せば伝わる、と考える必要はありません。

「抑制型」|今の落ち着いた状態を崩さず伝える

静かに待つ、足を床につけて挨拶するなど、落ち着いていてほしい場面では、声や動きを控えめにします。犬の顔へ手を伸ばしたり、体を大きく揺すったりせず、短い声かけから試しましょう。

ゆっくり撫でれば必ず落ち着くわけではありません。触ると立ち上がる犬には触らない方法を選び、緊張して固まっている犬を「静かだから成功」と扱わないようにします。

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ほめた後に興奮する時、先に変えてみること

まず、同じ場面で何を変えるかを一つに絞ります。声、手の動き、ご褒美、練習場所を同時に変えると、何が合っていたのかわかりにくくなります。

ほめた後の様子見直すこと
声をかけると跳ぶ声量や身振りを小さくする。人の顔へ近づける姿勢を取らない。
撫でると手を追う触れ合いをいったん外す。手を振って遊びに誘わない。
おやつを追って立つ手を高く掲げていないか確認。犬が待てる位置で、落ち着いて渡せる段階から練習する。
おもちゃを見ると吠える静かに待ってほしい場面に遊びが合っているかを見直す。別のご褒美も検討する。

ほめ方だけを変えても難しい時は、人との距離や周りの刺激を減らします。吠えや飛びつきをわざと起こしてから練習するのではなく、まだ落ち着いて過ごせる条件から始めてください。

場面に合わせた、ほめ方の調整

遊び・運動中は、安全に続けられるかを見る

おもちゃを追いかける遊びなどでは、元気に動くこと自体が楽しい時間になります。それでも、人に歯が当たる、滑る、ぶつかるようなら、遊び方や場所を変える必要があります。

難しいことができたからと、必ず大騒ぎしてほめる必要もありません。犬が嬉しそうに受け取れて、その後も無理なく過ごせるかで判断しましょう。発散と抑制の割合を数字で決めるより、目の前の犬の変化を見ます。

待つ・挨拶する時は、動き出さなくても受け取れるようにする

待っている犬の頭上でおやつを振る、人が顔を近づける、両手を広げて呼ぶといった動きが、跳ぶきっかけになることがあります。犬の体勢が崩れにくい位置で応じ、難しければ静かな場所へ戻します。

跳びつく犬を押さえつけたり、首輪をつかんだりして静かにさせようとはしません。足が床についている段階から応じ、無理なく待てる状況を増やしていきましょう。飛びつき自体の練習手順は、関連記事で説明しています。

手を噛む・唸る・怖がる時は、練習を中断する

手を噛む行動を、すべて「嬉しくて興奮しているだけ」と判断しないでください。触られるのが嫌、怖い、痛みがあるなど、ほめ方とは別の確認が必要なこともあります。

噛まれそうな時は手を近づけず、子どもやほかの動物を離し、安全な距離を取ります。顔を近づけて撫でたり、反応を見るために何度も触ったりしないでください。

急に触られるのを嫌がるようになった場合や、体調・歩き方の変化がある場合は動物病院へ相談します。

東京DOGSへ行動の相談をする際は、何ができた時に、どんな声や動きでほめ、その後どうなったかを伝えてください。危険な場面を撮影のために再現する必要はありません。

まとめ|ほめるのをやめず、伝え方を見直す

ほめると興奮するからと、できた行動まで見過ごす必要はありません。声を小さくする、触れ合いを外す、別のご褒美にするなど、犬が受け取りやすい方法へ変えてみましょう。

落ち着きを保ちたい時と、遊びを楽しむ時では、合う接し方が違います。犬が跳ぶ前、噛む前の条件から練習し、安全に続けられない時は一人で抱え込まず相談してください。

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