犬の留守番完全ガイド|吠える・破壊・排泄を分けて考える

犬しつけ専門家(犬の教育者)、ドッグトレーナーの松尾邑仁(マツオユウト)です!
「仕事があるから、毎日どうしても留守番をさせることになる」
「外出すると吠えているらしく、近所迷惑になっていないか不安」
「帰宅すると部屋が壊れていて、分離不安なのか退屈なのか分からない」
「ケージやクレートへ入れるのは、かわいそうなの?」
犬と暮らしていると、留守番を完全にゼロにするのが難しい家庭は多いと思います。
だからこそ、「留守番はありか、なしか」という白黒だけで考えると、飼い主さんも犬も苦しくなります。
大切なのは、留守番を正当化することでも、罪悪感を抱え続けることでもありません。
その犬が一人でも落ち着いて過ごせる力を、短い時間から育てること。
そして、年齢、体調、排泄、環境、実際の様子を見ながら、無理のない留守番時間と支援を決めることです。
この記事では、留守番時間、吠え、破壊、排泄、カメラ、クレート、分離不安、相談の目安まで一つずつ整理します。
家庭で確認したい項目と、無理なく留守番を練習するための手順を、順番に説明します。
留守番に悩んでいる方が、今日から何を見て、どこから変えればいいか分かるようにまとめました。
なお、脱出しようとしてけがをする、強い苦痛が続く、急な体調変化がある場合は、練習より獣医師への相談を優先してください。この記事は、診断・救急対応の窓口ではありません。
動画でも詳しく解説しています。
YouTubeで解説動画を見る
最初に結論|留守番そのものを悪者にしない

留守番は、犬にとって必ず悪いものなのでしょうか。
僕は、そうは考えていません。
飼い主さんが仕事や学校、買い物、通院へ行くことはあります。
災害や入院など、予定外の事情で一時的に離れることもあります。
そのたびに犬が強い苦痛を感じる状態では、犬も大変ですし、飼い主さんの生活も成り立ちにくくなります。
だから、短い留守番を落ち着いて過ごす練習は、日常生活の大切な土台になります。
「留守番できる」と「長時間でも平気」は別です
一人で過ごせるようにすることは大切です。
ただし、できるからといって、毎日どれだけ長くてもよいわけではありません。
排泄したい。
水を飲みたい。
体を動かしたい。
人や環境と関わりたい。
若い犬、シニア犬、持病がある犬は、必要な支援も変わります。
留守番の可否と、留守番の長さは分けて考えてください。
罪悪感より、帰宅後に確認できる情報を増やす
「かわいそう」と思うこと自体が悪いわけではありません。
その気持ちは、犬を大切に思っているから出てくるものです。
ただ、罪悪感だけでは、留守番中の犬がどう過ごしているかは分かりません。
カメラで見る。
吠え始める時刻を記録する。
寝ている時間を確認する。
排泄や破壊が起きた場所を見る。
感情を責めるより、判断できる情報を増やしていきましょう。
犬の留守番は何時間まで?「全頭共通の正解」はありません

海外の一つの目安として「6時間」という数字に触れています。
ここは、誤解がないように整理しておきます。
スウェーデン農業庁の飼育案内では、犬を一人にする場合は徐々に慣らすこと、日中は少なくとも6時間ごとを目安に外へ連れ出し、子犬や高齢犬はより頻繁に対応することが示されています。
つまり、「世界共通で、6時間を一分超えたらすぐ罰金」という単純な話ではありません。
日本のすべての犬に、その数字だけを当てはめることもできません。
ただ、犬には排泄、運動、交流などの必要があり、長時間ずっと放置してよいわけではない、という考え方は参考になります。
時間を決める時に見る六つの条件
一つ目は、年齢です。
子犬は排泄の間隔が短く、生活リズムもまだ安定していません。
シニア犬も、排泄や持病、認知機能の変化によって、長い留守番が難しくなることがあります。
二つ目は、健康状態です。
投薬、食事、排泄、発作などの管理が必要なら、その時間を基準にします。
三つ目は、排泄環境です。
室内トイレを使えるのか、屋外でしか排泄できないのかで、必要な支援が変わります。
四つ目は、一人で過ごす練習の進み具合です。
昨日まで数分しか離れられなかった犬を、急に仕事中ずっと一人にすることはできません。
五つ目は、留守番中の環境です。
室温、水、危険物、外からの刺激、休める場所が整っているかを見ます。
六つ目は、カメラで見た実際の反応です。
同じ4時間でも、ほとんど眠っている犬と、出発直後からずっと歩き回っている犬では意味が違います。
「平均」より、その犬の様子を優先する

インターネットには、犬種や月齢ごとの留守番時間がたくさん書かれています。
目安として読むことはできます。
でも、その数字だけで「うちは大丈夫」と決めないでください。
同じ年齢でも、排泄間隔、怖がり方、環境への慣れ、体調は違います。
留守番時間を伸ばす時は、犬が落ち着いていられる範囲を確認しながら、小さく進めます。
長時間になる日は、家族、ペットシッター、散歩代行、デイケアなどの支援を組み合わせることも選択肢です。
まずカメラで見る|帰宅後の部屋だけでは分からない

帰宅したら、ゴミ箱が倒れていた。
ソファが壊れていた。
トイレを失敗していた。
この結果だけを見ても、原因は一つに決められません。
出発直後からパニックになったのか。
数時間眠った後、外の音で起きて吠えたのか。
退屈して物をかじったのか。
閉じ込められること自体に不安が出たのか。
排泄を我慢できなかったのか。
カメラは、犬を監視して責めるためではありません。
原因を分け、次の環境を決めるための道具です。
最初に見たいのは出発前後です
鍵を持つ。
上着を着る。
鞄を持つ。
飼い主さんが玄関へ向かう。
犬は、こうした出発の合図を覚えていることがあります。
出発準備の時点で、ついて回る、震える、息が荒くなる、食べ物を受け取れないなどの変化がないかを見ます。
そして、出発後の最初の30分ほどを重点的に確認します。
これは「30分間は必ず一人にして試す」という意味ではありません。すでに安全に撮れている記録の見どころです。短い別離でも強い苦痛が出る犬は、その時点で安全を優先し、記録のために外出を延ばさないでください。
分離に関連する強い反応は、出発前や出発後の早い時間に出る犬がいるためです。
カメラ記録は短くて構いません
記録するのは、次のような項目です。
- 出発時刻
- 最初に横になった時刻
- 吠え、遠吠え、鳴きが始まった時刻
- 歩き回る、扉を引っかく、よだれなどの有無
- 水や食べ物を口にしたか
- 外の音や人の通過など、直前の刺激
- 排泄した時刻と場所
- 落ち着いた状態へ戻れたか
一日だけで断定せず、仕事の日、短い買い物の日、休日など、条件を分けて見ます。
吠える・破壊・排泄を、すぐ分離不安と決めない

留守番中に問題があると、「分離不安ですか?」と相談されることが多いです。
でも、吠え、破壊、排泄だけで診断はできません。
外の人や犬に反応して吠えている可能性があります。
トイレの学習がまだ安定していない可能性があります。
留守番が長く、排泄を我慢できなかった可能性もあります。
ケージへ入れた時だけ暴れるなら、分離より閉じ込めへの不安が強いこともあります。
体調や痛みが関係して、急に落ち着けなくなる犬もいます。
分離に関連する苦痛を疑うサイン

飼い主さんの出発準備から強い不安が出る。
出発後すぐに、吠え、遠吠え、歩き回りが続く。
扉や窓など、飼い主さんが出た場所を壊そうとする。
大量のよだれ、震え、荒い呼吸が見られる。
普段は食べる特別なおやつにも手をつけない。
脱出しようとして爪、歯、鼻などを傷つける。
こうした様子がある場合は、単なるいたずらとして叱らないでください。
強い苦痛が疑われます。
動画を保存し、獣医師や行動診療に詳しい専門家へ相談します。
外の刺激で吠える場合
窓の前を人が通った時だけ吠える。
宅配の音、エレベーター、廊下の足音で吠える。
その後は自分で落ち着いて眠る。
この場合は、窓から見える範囲を減らす、休む場所を刺激から遠ざける、生活音を小さく流すなど、環境調整が役立つことがあります。
ただし、音を完全に消すことだけを目標にせず、在宅中にも同じ刺激への反応を観察します。
退屈や探索で物を壊す場合
長く眠った後に、手の届く物をかじり始める。
出入口ではなく、さまざまな物を探索する。
食べ物を入れた安全なおもちゃには取り組める。
このような場合は、散歩、遊び、探索、噛む行動の発散が足りているかを見直します。
ただし、留守番中に初めてのおもちゃや、壊して飲み込む危険がある物を置かないでください。
在宅時に安全な使い方を確認した物だけを選びます。
排泄の失敗がある場合
留守番が長すぎないか。
出発前に排泄できたか。
室内トイレまで安全に移動できるか。
トイレの大きさ、場所、清潔さは合っているか。
在宅時にも失敗があるか。
これまでできていた犬が急に失敗し始めたか。
順番に確認します。
急な変化、排尿時の痛み、回数や量の大きな変化、元気や食欲の低下などがある場合は、しつけだけで片づけず動物病院へ相談してください。
クレート・ケージ・サークルは「安心できる場所」にする

留守番の基礎としてクレート、ケージ、サークルなど、犬が過ごす場所に慣らすことをお話ししています。
これは、「狭い所へ長時間閉じ込めればおとなしくなる」という意味ではありません。
犬が安全に休める場所を作り、人が少し離れても落ち着ける経験を積むためです。
まず扉を閉めずに慣らす
中へ食べ物を置く。
自分から入ったら褒める。
中で食事や安全なおもちゃを楽しむ。
眠い時に自分から休めるようにする。
最初から扉を閉めて長く離れず、「入るとよいことがある」「ここでは邪魔されない」という経験から始めます。
扉を閉める時間は秒単位から

犬が中で落ち着いている時に、扉を一秒閉めて開ける。
次に数秒。
飼い主さんが一歩離れて戻る。
犬が不安になる前に終わらせます。
鳴き疲れるまで待つのではありません。
不安が出ない短い成功を重ねます。
クレートへ入れると悪化する犬もいます
閉じ込められることへの不安が強い犬は、クレート内で脱出しようとしてけがをすることがあります。
噛み壊す。
体当たりする。
爪や鼻を傷つける。
大量のよだれが出る。
このような場合は、「そのうち諦める」と続けないでください。
より広い安全な部屋、ゲートで区切った空間など別の環境を検討し、専門家へ相談します。
クレートは犬を黙らせる道具ではなく、安心を育てられた時に初めて役立つ場所です。
留守番前の環境づくり

トレーニングだけでなく、事故が起きにくい環境を作ることが必要です。
犬が届く場所に、薬、電池、ひも、ビニール、食べ物、ゴミ箱などがないか確認します。
電気コード、観葉植物、小さな部品も見直します。
飲み水は、倒しにくく、その犬がいつでも飲める形にします。
室温と換気を確認し、直射日光が当たり続ける場所や、エアコンが届きにくい場所を避けます。
出発直前だけ激しく疲れさせない
留守番前に散歩や遊びを入れることは役立ちます。
ただし、出発直前まで激しく興奮させ、その勢いのまま急に一人にすると、落ち着きにくい犬もいます。
排泄、適度な運動、匂いを嗅ぐ時間を取り、帰宅後に水を飲み、呼吸が落ち着く時間を作ります。
その後、休める状態で出発します。
留守番中に使う物は在宅中に試す

フードを詰めるおもちゃ。
噛むおもちゃ。
知育玩具。
毛布やベッド。
どれも、犬によって使い方が違います。
壊して飲み込まないか。
興奮しすぎないか。
資源を守る行動が出ないか。
食べ物を詰まらせる危険がないか。
在宅中に観察し、安全に使えることを確認してから留守番で使います。
外からの刺激を調整する
窓の近くで人や犬を見続けて興奮するなら、休む場所を窓から離します。
カーテンや目隠しで視界を調整します。
廊下の音へ反応するなら、休む場所を玄関から遠ざけたり、小さな生活音を流したりします。
ただし、機器の音量やコード類も安全を確認してください。
一人で過ごす練習は、在宅中から始める

留守番練習というと、いきなり家の外へ出ることを想像しがちです。
でも、最初は飼い主さんが家にいる時から始められます。
犬がベッドで休んでいる時、少し離れた椅子に座る。
ゲートの向こうへ一歩移動して、すぐ戻る。
犬が安全なおもちゃに取り組んでいる間、別の作業をする。
常に触れ合っている状態と、突然長時間いなくなる状態の間に、小さな段階を作ります。
ステップ1|落ち着く場所を決める
ベッド、マット、サークルなど、その犬が自分から休める場所を作ります。
そこで食事をしたり、静かに褒められたり、眠れたりする経験を増やします。
ステップ2|人が少し動いても休めるようにする
飼い主さんが立つ。
一歩離れる。
座る。
部屋の中を少し歩く。
その間、犬が休んでいられたら静かに褒めます。
ついてきても叱らず、難易度を下げます。
ステップ3|視界から消える時間を作る
扉や壁の向こうへ一秒だけ移動し、戻ります。
犬が不安になる前に戻り、短い成功を繰り返します。
次に二秒、三秒と進めますが、毎回伸ばす必要はありません。
五秒の次に二秒へ戻すなど、簡単な回も混ぜます。
ステップ4|本物の外出動作を入れる
鍵を持つ。
靴を履く。
扉を開ける。
外へ出て、すぐ戻る。
車の音やエレベーターなど、実際の外出に含まれる動作も少しずつ加えます。
カメラで犬の反応を確認し、不安が出る前の時間へ戻ります。
留守番前後の接し方|大げさにしすぎない

出発のたびに、「ごめんね、すぐ帰るからね」と長く別れを惜しむ。
帰宅した瞬間に、犬が跳び続けている状態で大興奮の再会をする。
これがすべての犬に悪いと断定はできません。
ただ、出発と帰宅が毎回大きなイベントになると、変化に敏感な犬は落ち着きにくくなることがあります。
出発は自然に。
帰宅も、まず扉を安全に閉め、荷物を置き、犬の四本の足が床についた時に穏やかに声をかけます。
無視を罰として使うのではなく、再会も日常の一部として扱います。
帰宅後の失敗を叱らない
犬は、数時間前に壊した物や排泄と、帰宅後の叱責を人のように説明して結びつけるわけではありません。
帰宅した飼い主さんの表情や声に不安を示している可能性があります。
壊れた物があれば犬を安全な場所へ移し、けがや誤飲がないか確認して、静かに片づけます。
その後、カメラと環境を見直します。
留守番が長くなる日の支援を用意する

勤務時間と移動時間を合わせると、どうしても留守番が長くなる家庭があります。
その時に必要なのは、飼い主さんを責めることではなく、途中の支援を設計することです。
家族に立ち寄ってもらう。
信頼できるペットシッターへ依頼する。
散歩代行を使う。
犬に合えば、幼稚園やデイケアを利用する。
在宅勤務の日と組み合わせる。
近所の店舗や専門家へ相談する。
犬の性格や健康状態、他犬との相性によって、合う支援は変わります。
預け先でも「犬が落ち着けるか」を見る
犬が多い場所が楽しい犬もいれば、刺激が多すぎて疲れる犬もいます。
利用前に、頭数、休憩場所、スタッフ体制、緊急時の対応、犬同士の組み合わせ方を確認します。
帰宅後の疲れ方、食欲、排泄、睡眠も見て、その犬に合っているか判断してください。
子犬・成犬・シニア犬で変えるポイント
子犬
排泄間隔が短く、初めて見る物や音も多い時期です。
いきなり仕事時間いっぱいを一人にせず、家族や支援サービスを組み合わせます。
安全な場所で、一人遊びと短い休息を経験させます。
誤飲しやすい物を徹底して片づけます。
成犬
現在できる留守番時間と、問題が出る条件をカメラで確認します。
生活の変化、引っ越し、家族構成の変化、勤務形態の変更などで、以前できていた留守番が難しくなることもあります。
できていた経験だけに頼らず、短い時間から再確認します。
シニア犬
排泄、痛み、視力や聴力、認知機能、持病の管理を優先します。
夜間に落ち着かない、以前より不安が強い、急に失敗が増えたなどの変化を「年だから」で終わらせず、獣医師へ相談します。
床を滑りにくくし、水やトイレまでの動線を短くするなど、移動の負担も減らします。
相談を急いだ方がよい状態
次のような様子がある時は、家庭だけで留守番時間を伸ばさないでください。
- 脱出しようとして、爪、歯、鼻、体を傷つける
- 出発前から震え、よだれ、激しい呼吸などがある
- 出発後、長時間ほとんど休めず、鳴きや歩き回りが続く
- 留守番中に食べ物や異物を飲み込む危険がある
- 嘔吐、下痢、排尿の異常、食欲低下など体調変化がある
- シニア犬が急に混乱したり、不安が強くなったりした
- 近隣との問題や、犬自身の安全が差し迫っている
まず動画を保存し、かかりつけの獣医師へ相談します。
体調の問題を確認したうえで、必要に応じて行動診療に詳しい獣医師や、分離に関連する問題へ対応できるトレーナーと連携します。
薬が選択肢になる場合もありますが、飼い主さんの判断で人の薬を与えたり、量を変えたりしないでください。
今日から始める7日間の留守番見直し

これは、七日で留守番ができるようになるという約束ではありません。
何を観察し、どの順番で環境を見直すかを整理する例です。犬の様子によっては、一つの段階を何日続けても構いません。
すでに強い不安やけがの危険がある場合は、記録のために新たな留守番を試さず、今ある映像を相談に使ってください。
1日目|カメラで現状を見る
無理なくできている短い外出の記録から、出発準備、出発直後、落ち着くまでの時間を見ます。まだ離れられない場合は、在宅中の様子を見るところからで大丈夫です。
問題だけでなく、横になれた、食べられた、吠えた後に戻れたという行動も記録します。
2日目|安全な場所を整える
危険物、水、室温、トイレ、寝床、外の刺激を確認します。
クレートでパニックになる犬は、無理に使い続けません。
3日目|在宅中に一人で休む
飼い主さんが同じ部屋にいる状態で、犬がベッドやマットで短く休む時間を作ります。
静かに過ごせたら、穏やかに褒めます。
4日目|一秒だけ視界から消える
犬が落ち着いている時に、一秒だけ壁や扉の向こうへ移動して戻ります。
難しければ、半歩離れるところまで戻します。
5日目|出発の合図だけ練習する
鍵を持って座る。
靴を履いて家の中で過ごす。
鞄を持って、また置く。
外出の合図が、必ず長い別れを意味しない経験を作ります。
6日目|短い模擬外出を撮る
犬が不安になる前に戻れる時間で外へ出ます。
毎回時間を伸ばさず、簡単な回も混ぜます。
7日目|生活全体と支援を見直す
散歩、遊び、排泄、睡眠、食事、留守番時間を一日の流れで見ます。
仕事の日に現在の練習段階を超えるなら、家族や外部サービスによる途中支援を検討します。
よくある質問

Q1. 犬の留守番は何時間までなら絶対に大丈夫ですか?
全頭に共通する絶対の時間はありません。
年齢、健康、排泄、環境、一人で過ごす練習、カメラでの反応を合わせて決めます。
数字だけでなく、途中の支援が必要かも考えてください。
Q2. 留守番中ずっと寝ていれば問題ありませんか?
落ち着いて眠れていることは一つのよい情報です。
ただし、排泄、水、運動、体調、留守番の長さも別に確認します。
Q3. 吠えても戻らなければ、そのうち諦めますか?
強い不安で吠えている犬を、鳴き疲れるまで一人にする方法はおすすめしません。
不安が出ない短い時間へ戻し、段階的に練習します。
Q4. 多頭飼いなら分離不安になりませんか?
別の犬がいて落ち着く犬もいますが、特定の飼い主さんがいないことで苦痛を感じる犬もいます。
多頭飼いだから大丈夫と決めず、カメラで個別の反応を見てください。
Q5. テレビや音楽をつければ安心しますか?
外の音を和らげたり、日常の環境に近づけたりできる犬はいます。
ただし、それだけで強い分離の苦痛が解決するとは限りません。
Q6. 帰宅後、壊した物を見せて叱るべきですか?
叱らないでください。
けがや誤飲を確認し、静かに片づけ、カメラと環境から原因を考えます。
Q7. クレートで留守番させれば安全ですか?
その犬がクレートに十分慣れ、落ち着いて休めることが前提です。
脱出しようとする、体当たりする、よだれが多いなどの反応があれば、別の安全環境を検討します。
Q8. 留守番練習は毎日時間を伸ばせばよいですか?
毎回伸ばす必要はありません。
犬の反応を見ながら、短い回を混ぜ、不安が出たら一つ前の段階へ戻します。
「明日も仕事がある」ご家庭で、練習と現実を分ける

留守番の練習を少しずつ進めたい。
でも、明日の仕事を急になくすことはできない。
ここが、現実の難しいところですよね。
だから、練習の時間と、生活上どうしても外出する時間を、最初から分けて考えてください。
休日に短い外出ができたからといって、翌日に長時間の留守番へ進めるとは限りません。
犬が耐えられるか試すために、本番の外出を長くすることは避けましょう。
必要なのは、「練習できる小さな時間」と、「その間の生活を支える方法」の両方です。
家族が在宅できる時間をずらせるか。
愛犬が安心して過ごせる人に来てもらえるか。
慣れている預け先を利用できるか。
仕事の予定を部分的に調整できるか。
使える方法は、ご家庭によって違います。
全部できなくても、まず一番長く一人になる日をどう支えるか、そこから考えてみてください。
ただし、知らない場所に預ければ、必ず落ち着くわけでもありません。
預け先でも強く緊張しているなら、負担を別の場所へ移しただけになってしまうことがあります。
短い滞在から様子を見る。
スタッフへ、苦手なことや普段の過ごし方を伝える。
帰宅後の回復も見る。
その子に合う支援かどうかを、確認して選びましょう。
外出できた時間だけを、練習の成績にしない

今日は五分、明日は十分。
数字が増えると、進んでいる気がしますよね。
でも、その時間の中で犬がずっと落ち着かなかったなら、時間だけ伸びても、目指したい経験とは違います。
逆に、一分でも穏やかに過ごして、人が戻った後も普段の生活に戻れた。
それは、次を考えるための大切な情報です。
「短くて意味がない」と切り捨てないでください。
家族へ共有する時も、時間だけでなく、過ごし方を一言添えます。
たとえば、
「玄関を出てすぐこちらを見ていた。少しして寝床に戻った」
「鍵を持った段階で立ち上がり、その後は落ち着かなかった」
こんな記録なら、次にどの条件を変えるか考えやすくなります。
カメラは、犬を追い詰めるためではなく、生活を知るために使う
見守りカメラの映像を見ると、気になって何度も確認してしまうことがあります。
飼い主さん自身が、外出のたびに疲れ切ってしまうこともありますよね。
確認する時間や、見るポイントを決めておくと、情報を整理しやすくなります。
出発前後。
落ち着き始めた場面。
強い反応が続いた場面。
必要な部分を、専門家へ共有できる形で残します。
ただし、強い苦痛や事故の危険が見えているのに、記録のために留守番を続ける必要はありません。
安全に戻る、家族へ対応を頼むなど、その時にできる方法を優先してください。
カメラ越しに何度も叱ったり、大きな声で呼びかけたりして、さらに混乱させないことも大切です。
また、家族や来訪者が映る場合は、撮影や共有の範囲にも配慮しましょう。
広く公開する必要はありません。
犬の状態を知るために、必要な範囲で使えば十分です。
「できなかった日」の翌日は、簡単に戻していい

昨日できたことが、今日できない。
留守番の練習でも、そういう日はあります。
来客があった、外の工事音が大きかった、生活時間が変わった。
犬の置かれた条件も、毎日まったく同じではありません。
そんな時に、昨日の記録を取り戻そうとして無理に時間を伸ばさないでください。
今日は、家の中で人が少し離れるところまで。
出発の合図を見ても休めるところまで。
できる大きさへ戻して構いません。
飼い主さんの生活を支える方法を確保しながら、犬の状態に合わせて練習する。
その二本立てが、長く続けるために役立ちます。
まとめ|留守番は「時間」だけでなく「過ごし方」で考える

留守番は、ありか、なしかだけで決める問題ではありません。
一人で落ち着いて過ごせる力を育てることは、犬と人の生活にとって大切です。
同時に、できるからといって、長時間を当然にしてよいわけではありません。
まずカメラで、出発前後と最初の時間を見てください。
吠え、破壊、排泄を一つの原因に決めず、外の刺激、退屈、排泄、閉じ込めへの不安、体調、分離に関連する苦痛を分けます。
クレートやケージは、犬が安心して休めるように慣らしてから使います。
練習は、在宅中の一秒から始められます。
長時間になる日は、家族やサービスを組み合わせます。
そして、犬が自分を傷つけるほどの反応や、強い不安、急な体調変化があれば、家庭だけで頑張らず専門家へつないでください。
留守番の目標は、犬を黙らせることではありません。犬が安全に、落ち着いて、次の再会まで過ごせることです。
排泄の環境を詳しく見直したい方は、犬のトイレしつけ完全ガイドへどうぞ。
在宅中の接し方から考えたい方は、抱っこ・留守番・声かけで見直したい7つの習慣も参考にしてみてください。
ほかの困りごとは、「犬の困ったを解く」マガジンや、犬の悩み別ガイド・記事一覧から探せます。

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