犬が飼い主を噛むのはなぜ?原因と理由に応じたしつけ方法まとめ!


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愛犬をなでたり抱こうとしたシチュエーションで、飼い主さんにがぶりと噛みつくトラブルに遭ってしまい、怖い気持ちを抱いた経験はありませんか?
愛犬に飼い主さんを噛むクセがあると、お散歩中にまわりの犬や飼い主にも噛みついてしまうのではないかと、気が気ではなくなることもあるんですよね。
今回の東京DOGSコラムでは、犬が飼い主さんを噛む理由と、その原因に応じた上手なしつけ方法をまとめて解説。
業界歴15年の警察犬・家庭犬ドッグトレーナーが現場の声も含めてわかりやすく解説していきます!
目次
犬が飼い主を噛む9つの理由
1. 遊びの延長(甘噛み)
子犬に多いのがこれ。
遊びの途中でつい興奮して、ついつい強く噛んでしまうことがあります。
人間の手=おもちゃと思っていることも。
対策:手ではなく、噛んでもいいおもちゃを与え、「噛んでいい」「ダメなもの」を区別させましょう。
成犬でも発生することがありますが、あくまでも遊びの延長のかみつきになります!

現場でも連日ご相談いただきますが、「充分な運動と発散」をしてあげると過剰なじゃれ噛みや遊び噛みが軽減される可能性があります。
2. 不安・恐怖による防衛反応
さまざまな状況が考えられますが、「怖くて噛みつくケース」があります。
- 自分を守るため。
- ブラシが嫌だから
- 犬が嫌いだから
- 人がコワイから
などさまざまです。
大きな音や急な動きに驚いたとき、犬は自分自身やパーソナルな空間などを「守らなきゃ!」という本能で噛むことがあります。
対策:怖がりな子には安心できる環境作りを。
急な動作は避け、穏やかな声かけを意識することが大切。
とにかく、犬自身に安心感を持ってもらうことが大切です。

いろいろなものに慣らしていく慣らしのトレーニングも有効的です。
3. 痛みや体調不良によるもの
触られたくない部位を触ったときに噛んでくる場合やケガや病気が原因の体調不良で噛んでくるケース。
対策:異変を感じたらすぐに動物病院へ。しつけ以前に健康管理が大切です。
4. 支配欲・上下関係の混乱
飼い主さんとの関係性が崩れてしまって起きているかみつきにります。
犬自身の「オレの方が上だぞ!」という意思表示。
特に中途半端なしつけや、甘やかしが背景にある場合も。
対策:毅然とした態度を。
指示は一貫性を持って、「言ったことは守らせる」ようにしましょう。
メリハリのある生活がとても大切です。

時間はかかるものですがしっかりと飼い主さん自身が学んで、対処することで改善できる可能性があります。
5. ストレスや欲求不満
運動不足、遊び不足、留守番が長すぎる…そんな日々が続くと、犬はストレスを抱えて攻撃的になります。
対策:毎日の散歩・遊びは必須!頭を使う遊び(ノーズワークや知育トイ)も有効です。
このケースは現場でもよくあるケースです。

改善方法はさまざまありますが、「十分な遊びや発散」で改善されるケースがあります!
6. 過去のトラウマや保護犬の背景
元野犬や保護犬の場合、人間への不信感が根強いことも。
無理に距離を詰めると、逆効果になることもあります。
対策:信頼関係の構築を最優先に。
焦らず「待つ」ことも大事なしつけです。

一番は日々のお世話を通して、じっくりと時間をかけながら、信頼関係を構築していくのがいいです!
7.ビックリして噛むケース
犬が頻繁に噛むクセがあるのは、ビックリして噛むケースが原因のひとつと考えられています。
たとえば、犬が眠そうにしている際、後ろからなど予期せぬタイミングで触れたり抱こうとしたことはないでしょうか?
犬が予期せぬタイミングで触れられると、びっくりした気持ちになって自分を守るため、攻撃的になって噛むことがあるのです。
8.しつけが間違っているのかもしれない
犬にとってストレスになるしつけを繰り返し、間違いに気づけないままでいると、犬は恐怖心・不安から自分の身を守るために噛み癖がひどくなってしまいます。
犬のしつけは根気と長い目で見ていく気持ちの余裕、大きな声で叱らず誉め言葉を伝えながらのしつけが正しい方法となるので、飼い主さん自身で犬のしつけの在り方を見直し・改善していくようにしましょう。

いけないことをしたから短絡的に叱ることや罰を与えることを繰り返すと犬自身が反発や自己防衛で噛むケースがあります。

このケースで犬が本気噛みをするようになるとかなり大変なことになるので、注意が必要です。
9.興奮や甘えによるもの
犬が噛む行動は、決してネガティブな意味・理由ばかりではないんです。
犬が頻繁に飼い主さんや物を噛むのは、今の状態が楽しくて興奮していたり、飼い主さんに構ってほしい、もっと甘えたいという欲求によるもののケースもあります。
犬の噛む行動は、犬が求めていることを受け入れてもらえない、逆に楽しすぎてうれしい気持ちを表現しているケースもあるので、犬が楽しいと思える遊びを継続しながらも、噛んでいけないもの・シーンをしつけに入れて根気よく教えるようにしましょう。
犬が噛むクセを減らしていくために!今日から始めるべきしつけを解説
愛犬の、飼い主さんや物を頻繁に噛むクセをなくしていくために、ここでは今日から始めるべきしつけと、その方法、注意点をまとめて解説していきたいと思います。
噛むおもちゃを与える
噛むクセのある犬は、噛む欲求が満たされていない、遊び足りないことも原因のひとつとなるため、存分に噛めて遊ぶタイプのおもちゃを与えてみましょう。
そうすることで愛犬は有り余ったエネルギーを発散しやすくなり、歯やアゴを鍛えられることで健康のケアにもアプローチできます。

知育玩具やガムタイプのおもちゃなどオススメです!

コングとかいいですね!
噛まれたときはしっかりとリアクションを取る
愛犬にがぶりと噛まれてしまった場合は、それがいけないことだと犬に学んでもらうために、
ポイント
- 「痛いよ!」
- 「NOだよ!」
- 「イケナイ!」
と叱るようなリアクションをとるのもひとつです。
愛犬に反省を促すようにするのがポイントです。
ただこの方法は実は難しいです。
なぜなら、
- 正しいタイミング
- 正しい強弱
- 正しい伝え方
などで犬に伝えなくてはならないからです。
これができないと、犬が自己防衛や過剰に萎縮するなどよくないことが起こるケースが現場でもとても多いです。

これは注意しなければいけないポイントです!本気噛みするようになったらかなり大変です!
噛む原因を探っていく
愛犬が頻繁にモノや飼い主さんを噛むのは、
ポイント
- 今のおもちゃが気に入っていない
- 運動不足によってストレスを感じている
- 皮膚病や口内のかゆみ
- 自己防衛
- 遊びの延長
- 怖いから
- しつけの間違い
- 飼い主さんとの関係性構築がうまくいっていない
などが原因になっている可能性があります。
愛犬がどうして噛むのか、その気持ちと原因に寄り添う対処法をすることで、正しい改善のしつけのアプローチもできるようになります。
また歯の生え変わりによる口内のかゆみ、皮膚病などによるトラブルは、決して自己判断をせずに獣医師さんやドッグトレーナーなどのプロにお任せしてケアをしてもらうようにしましょう。
噛むクセが頻繁にある犬は、その原因に応じたしつけや注意をしないと、いつまでたっても原因が解消されないのでクセが治せなくなってしまいます。
愛犬が何を求めているのか、どこか不具合がないか、内面と外側の両方から犬の状態を見ておくことも重要なポイントです。

これはめちゃめちゃ重要な考え方です!なぜなら犬のかみつきには必ず原因があるから。

この原因を正しく把握することで、愛犬への正しい改善のアプローチをすることができます!ちなみに本気噛みはケガのリスクがあるので一度プロの方にみてもらうのを僕は推奨しています!
~おわりに~
犬の噛むクセを、ご紹介したしつけで改善できるようになると、愛犬への思いがいっそうに強まり、より安心・充実した毎日を過ごせるようになるはずです。
今日からの愛犬のしつけでは、おもちゃや散歩時間、愛犬の健康状態にもしっかりと気を配って、徐々に噛むクセがなくなるより良い変化を期待してみてくださいね。

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