地震や台風などの防災は、いつなんどきでも起こり得るため、大切なペットの防災対策は万全に整えておきたいですよね。
ですが実際に、
「ペットの防災対策って何から始めればいいの?」
「地震や台風でペットが逃げてしまわないか心配」
「防災対策に今日から始めるべきしつけ、準備は何?」
などなど、あらゆる不安や疑問で対策が不十分なケースも少なくはないよう。
大切なペットの健康と安全を守るために、今回は地震や台風時に備えた防災対策・あると便利なアイテム・基本のしつけを徹底解説!
防災関連のトレーニングやしつけの経験が豊富なプロドッグトレーナーの視点・体験談や、環境省も推奨するノウハウをまとめてみましたのでぜひ最後までご覧になってくださいね。
備えておけば安心!大切なペットを守る防災対策【7選】
地震や台風などで家屋が壊れたり倒壊すると、その大きな音にペットがびっくりし、隙間から逃げて行方不明になる、ケガや事故につながるなど心配なリスクがいくつもあります。
いつなんどきでも起こり得る地震や台風の災害からペットを守るために、ここでは今日から備えておきたい室内での防災対策7選を詳しく見ていきましょう。
ペットの防災対策その①逃げ込み可能な場所の確保
地震や台風で大きな音、建物の揺れなどが感じてもペットが逃げ込める場所を準備しておくと、いざという時でもペットの身と安全を守ることができます。
地震や台風などの災害時にペットが逃げ込める場所は、クレートやキャリーが便利。
ただ、急な音や揺れでペットがびっくりし、いつも使っているキャリーやクレートに入らないケースも想定できます。
災害時にスムーズにペットをクレート・キャリーに誘導して保護できるよう、
ポイント
- キャリー、クレートに慣れさせる訓練をしておく
- ペットの好きなおもちゃ、ペットや飼い主さんのニオイの付いたタオルや毛布を入れておく
などの準備を整えておくようにしましょう。
ペットの防災対策その②見守りカメラを使う
地震や台風などの災害が一時的に収まったとしても、その時の揺れや恐怖はペットにトラウマ的なショックを与えて、いつものようにのびのびと過ごせなくなるケースが少なくはありません。
飼い主さんも自身の生活があるので、ペットと四六時中一緒にいてケアをしてあげるのが難しく感じるでしょう。
そんな場合は、離れていてもペットの様子が常にチェックできる見守りカメラの設置がおすすめです。
飼い主さんの用を済ませつつ、外出先でも常にペットの様子を確認できるため、その様子を見ることで今後のしつけや防災対策のヒント炎アイディア考案や方向性が判断しやすくなりますよ。
ペットの防災対策その③社会化トレーニングを習慣に
地震や台風の防災時は、一時的に非難が必要になるケースが少なくはありません。
ペットも一緒に避難をする際は、新しい環境や人、モノ、音にストレス・恐怖・不安を感じさせないためにも、日頃から社会化トレーニングを習慣づけておきましょう。
ペットの社会化トレーニングは、人間社会に慣れさせるための訓練で、地震や台風などの災害時でも飼い主さんと一緒に新しい環境で過ごす能力を育てることができます。
社会化トレーニングが身についていれば、無駄吠えや威嚇、急な逃げ出し飛び出しといったトラブル防止になり、災害時の安全と安心を守ることができるため、繰り返し訓練するよう心がけてくださいね。
ペットの防災対策その④家具が倒れないよう固定する
地震はもちろん、台風でも家の中がガタガタと揺れて家具が倒れてケガをするケースがめずらしくはありません。
特にペットの場合は家具の倒壊で骨折や圧死などのリスクが高まってしまうため、家具が倒れないよう固定する防災対策を進めておきましょう。
以下に、ペットを守る家具の転倒防止について詳しくまとめてみました。
ポイント
- キャスター付きの家具をロックしておく
- 粘着マット、ストッパーで家具が揺れないよう固定する
- L字金具を使って壁側にネジ留めをする
飼い主さんから見たら小さな家具でも、ペットにとっては転倒時に大きな障害物になるため、モノを置き過ぎないことや日頃の整理整頓を万全に整えておくことが安心ですよ。
ペットの防災対策その⑤窓ガラスに飛散防止シートを貼る
台風や地震で窓ガラスが割れ飛散すると、ペットに刺さって大きなケガや割れた窓の隙間から逃げ出してしまうリスクが高くなります。
網入りや強化ガラス以外のガラスの種類は、台風や地震の災害時に対応できず割れるリスクが高いため、ペットのケガや逃げ出しトラブルを防ぐためにも窓ガラスに飛散防止シートを貼る防災対策を整えておきましょう。
ペットの防災その⑥十分な食料・水・常備薬を常に確認しておく
地震や台風の災害時に遭遇してしまうと、すぐには外出が難しいため室内で長期間ペットと過ごすことができるよう、
ポイント
- 十分な食料
- 水
- 常備薬
- ペット保険の保険証
- フェイスタオル
- バスタオル
- ペットシーツ
- ウンチの袋
が切れていないか常に確認をし常備しておくようにしましょう。
食料や水、普段の常備薬はペットの健康と安全を守る基本的なものになります。
災害時にこれらが不足していると、病気の進行や何らかの疾患にかかる、さらには餓死などのリスクが高まってしまうため防災対策を考えた際にもっとも早めに準備しておくことがおすすめです。
ペットの防災対策その⑦避難経路・避難場所のチェック
台風や豪雨、地震など万が一の災害が発生しても、避難経路・避難場所をチェックしておかないと混乱してしまって大切なペットを守ることが難しくなってしまいます。
災害はいつ何時でも起こり得ることを常にインプットして、早い段階で避難経路・避難場所を確認・把握しておくよう心がけましょう。
また、災害時のペットとの非難には、
ポイント
- 愛犬、愛猫と一緒に避難できるもののペットは避難場所外(屋外)で過ごす「同行避難」
- 愛犬、愛猫と一緒に避難し避難所で一緒に過ごせる「同伴避難」
のふたつのパターンがあり、地域や自治体によってペットとの避難の形式が異なっています。
この点も早めに確認しておくようにしましょう。
多くの飼い主さんが望む災害時のペットとの「同伴避難」の場合は、ペットをキャリーケースやケージに長時間入れておく必要があるため、日頃からキャリー・ケージに長時間過ごせるようしつけやトレーニングも習慣づけておくことがおすすめです。
大切なペットを災害から守る!便利グッズの選び方
しつけやトレーニング、日頃のお手入れのためのペット専用グッズはリサーチや常備がしやすいですが、災害時から大切な愛犬・愛猫を守るグッズというと、どんなアイテムを選ぶべきなのか悩んでしまうことがあるでしょう。
ここでは万が一の災害時に備えておくと安心・便利なグッズの選び方や注意点を詳しくご紹介します。
伸びないタイプの首輪・リードを選ぶ
愛犬と一緒に災害時に避難する際は、お散歩時にいつも使っている伸びるタイプの首輪・リードではなく、伸縮性のないタイプを選び常備しておくことがおすすめです。
この理由は、避難所にはペットが苦手・アレルギー体質の方が少なくはないため、ペットの動きが制限されない伸びるタイプの首輪・リードを使ってしまうと、思わぬトラブルに発展するリスクがあります。
伸びないタイプの首輪やリードであれば、避難所でも飼い主さんが愛犬を上手にコントロールして興奮や恐怖を抑制することができるため、避難時の首輪・リードの素材や仕様にも気を配っておくことがおすすめですよ。
機能が充実したキャリ―ケースを選ぶ
ペットと一緒に災害時に避難する際にマストなキャリーケースは、機能が充実したタイプを選ぶことが安心です。
以下に、あると便利な機能とそれぞれのおすすめポイントをまとめてみました。
普段使いもできて万が一の災害避難にも備えられる、おすすめのタイプを押さえておきましょう。
普段も使える | 新しいキャリーにペットが戸惑う心配がない |
防災グッズも一緒に収納できるサイズ感 | 余分な荷物が減らせる |
ケージ機能付き |
|
ペットフードは好みと賞味期限を重視
ペットとの災害時の避難で健康と安全を守るために必要なペットフードは、愛犬や愛猫の好みと賞味期限を重視しておくことがおすすめです。
この理由は、普段食べ慣れていないフードを与えると、災害時の不安や恐怖も重なって思うように食べてくれないトラブルにつながるため。
災害時に避難をし、ペットもいつも以上にデリケートになって食欲の低下が見られることも少なくはないため、愛犬・愛猫が好むフードを常にストックし災害時のフードとしても活用しましょう。
また、災害時の避難では長引くケースもあるため、フードの賞味期限の確認・できるだけ長いフードを選ぶことも抑えておくようにしましょう。
ペットの防災に常備!便利で役立つアイテムまとめ
ペットの防災専用に、常備しておくと安心で避難もスムーズに、避難場所でも愛犬・愛猫がリラックスして過ごせるおすすめアイテムとそれぞれの特徴をご紹介します。
ペット防災セット
ペット防災セットは、犬・猫どちらにでも使いまわしができるアイテムで、
ポイント
- キャリーバッグ
- 迷子札
- フード
- ウェットシート
- トイレシート、処理の袋
など災害避難時に必要なアイテムがすべて備わったツールです。
ライフラインが復旧するまでは買い物もままならない災害時ですので、防災に必要なアイテムがひとまとめになったグッズは常備しておくと安心ですよ。
迷子札付き 首輪
避難時も伸縮しないことで急な逃げ出しや飛びつきを防げる、迷子札付き首輪。
飼い主さんの名前、連絡先、ペットの名前のデータをすべて記入できる仕様で、首まわりに負担をかけない使用感もおすすめのポイントです。
カーテン付きペットキャリー
折り畳み式でかさばらす、常にペットの様子を確認できる、カーテン付きペットキャリー。
3つの出入り口・持ち方があることで状況に合わせた使い方ができ、小型犬・猫であれば2匹一緒に入れて避難できる容量の大きさもおすすめのポイントです。
おわりに
災害時に必須のペット防災グッズの常備、必要なしつけについて解説してきました。
大切なペットの健康と安全を守るために、こちらのコラムを繰り返しチェックしておいてくださいね。