愛犬と触れ合いたくて「おいで」と声がけしているのに、反応が鈍い、そもそも無視されてしまうとショックを受けていませんか?
愛犬の「おいで」は日常的に多用するコマンドでもあるため、早い段階から正しく教えていく必要があります。
今回は愛犬に「おいで」の上手な教え方、人に意識をつけるポイントを詳しく解説します!
犬のしつけ教室を運営しているドッグトレーナー目線で、現場でも実践している教え方や体験談も交えてご紹介しますのでぜひ最後までご覧ください◎
こんな方におすすめ
- 「おいで」の正しいしつけ方を学びたい
- 「おいで」をしても愛犬がこない
- 「おいで」をしたら愛犬が逃げてしまう
- 「おいで」のやり方があっているか知りたい
目次
愛犬に「おいで」を教えておく必要性とは?
飼い主さんにとって愛犬への「おいで」の声がけは、触れ合いの時間を増やしたり癒しの時間を楽しむ意味合いもありますが、実はしつけとしても重要な意味を持っているんです。
愛犬においでを教えて覚えさせておくと、
ポイント
- お散歩中の急な飛び出し時にもすぐに対処できる
- 他の犬、飼い主さんへの急な飛びつき時にこちら側に呼び寄せられる
- 万が一リードが外れてしまっても呼び戻しができる
- 首輪やハーネスがとれる(破損)してしまっても呼び戻せる
- ドッグランでの呼び戻し
などなど、日常生活での重要な場面での使用や重大なリスク回避できるというメリットがあります。
また、どんなに小さな小型犬でも走ったら人間よりも早いので、万が一状況に備えておいでのしつけは愛犬に教えておいく必要があります。
実際現場でも、「おいで」のしつけを教えていたことで、
「車道の飛び出しを防げた」
「リードが外れても呼びもどせた」
などの声をききますし、プロは必ず教えているしつけコマンドのひとつです!
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愛犬に「おいで」と声がけ!正しい教え方、手順をチェック
おいでのしつけを教えていく上で、正しいやり方で取り組むことはとても大切です。
なぜなら、間違ったやり方だと愛犬の逃げグセの原因になったりします。
愛犬に「おいで」と声がけする時の、正しい教え方や基本の手順を一緒に学んでみましょう。
おいでを教える前の事前準備
愛犬においでを教える際には、事前の準備が必要になります。
ここではおいでを教える際の事前準備と、それぞれの必要性や目的を詳しくまとめてみました。
①愛犬の気を惹く、興味を持つアイテムを用意 | 愛犬の好きなおもちゃ、おやつを使うことでおいでのしつけがスムーズになり、従順になりやすい |
②ブラッシング、歯磨き、お風呂などのタイミングで呼ばない | ボディチェック、お手入れは犬が苦手、退屈を感じるためおいでといった後にはすぐにお手れしないこと。
おいで=楽しい、嬉しいことがあると認識させる |
③愛犬との距離を短めに取ること | 距離があるとこちらに来るまで時間がかかるため短い距離から始めて少しずつ距離を広げていく |
④落ち着ける環境で取り組むこと | まずは刺激の少ない、普段から慣れている環境で取り組むのがベストです。 |
愛犬の興味を引く「おいで」の手順!
愛犬が飼い主さんへの集中力を持続し、「おいで!」の声がけで駆け寄ってくる正しい教え方をまとめてみました。
step①おもちゃ、おやつを手に持っておく
手に持ったおやつやおもちゃを最初に愛犬に見せておいて、飼い主さんへの興味を強くさせます。
step②短い距離から、愛犬から離れながら「おいで」と声がけ
愛犬から少し離れて、短い距離から「おいで」と声をかけましょう。
この時、ちらちらと愛犬の好きなおもちゃやおやつを見せながら、愛犬の名前を繰り返し呼んでおくことも、飼い主さんへの興味を惹きつけるポイントになります。
step③駆け寄ってきたら成功、思いっきり褒める
人間のもとにきたら、たくさん褒めてあげることはとても大切です!
とにかく愛犬に「人間のところに行ったらいいことがある!」と教えていくのがポイント!
step④ここまでの流れを繰り返してみる
飼い主さんが愛犬に「おいで」と言って駆け寄ってきた成功体験は、一度ではなく繰り返すことで愛犬の中にインプットされていきます。
犬も人間と同じように時間の経過とともに教えてもらったこと、覚えたしつけを忘れてしまうことが少なくはありません。
だからこそ、これまでにお伝えしたstep①~step③までの流れを繰り返して、愛犬のおいでの成功体験を積み重ねていくようにしましょう。
すると愛犬は、
ポイント
- 「おいでで飼い主さんのところに駆け寄ったらたくさん褒めてもらえた」
- 「おいででご褒美をもらえた」
と楽しく嬉しい体験としてインプットし、おいで=良いことがあるのだと学んでいきます。
そのためおいでを教えるたびに飼い主さんのもとに駆け寄ってくるようになるはずですよ。
「おいで」の教え方【応用編】
これまでの流れを愛犬がマスターしたら、お散歩中のリードを使い、距離をとった応用的な「おいで」にステップアップしてみましょう。
ポイント
- リードを持ち、愛犬と距離を広く取る
- おやつ、おもちゃを使って「おいで」と名前を呼びながら声がけ
- 成功したご褒美、褒める
の流れを基本に、愛犬をを飼い主さんだけに集中させるよう、繰り返し練習してみましょう。
愛犬の気が散っているなと感じたら、無理をせず一時休憩してメリハリをつけることも大事。
おいでといった時に、リードを軽く引っ張りこちらに誘導しながらながらおもちゃやおやつをチラ見せすることも成功の秘訣ですよ。
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補足:リードや首輪、ハーネスをつけた状態で取り組むのが理想的
リードや首輪、ハーネスをつけて「おいで」の練習をすることはとても効果的です。
なぜなら、逃げグセがつきづらい状況を作り出せるから。
飼い主さんが呼んでもこない状況が続いてしまうとワンちゃんに逃げグセが付き、「呼ばれてもいかなくてもいい」と学習してしまう可能性があります。
いちど付いた逃げグセを改善していくのは、時間や労力がかかってきます。
リードや首輪、ハーネスをつけた状態でしつけを行うことで、この「逃げグセ」が付きづらい状況を作ることができます。
なので、リードや首輪、ハーネスを使うことは「おいで」のしつけにおいてとてもう有効です!
逃げグセが付きづらいような環境を作った上で、おいでのしつけに取り組むことはとても重要なんです。
おわりに
犬への「おいで」は、いろいろなしつけを覚えさせたり犬ならではの問題行動を防ぐことにも重要なつながりがあるんですね。
飼い主さんが愛犬に「おいで」と伝えるたびにブンブン尻尾を振って駆け寄ってくる、そんな嬉しい変化を期待しながら、さまざまなしつけにステップアップするきっかけをつかんでくださいね。