【重要】犬との引っ張りっこ遊びの正しいやり方と注意点をプロドッグトレーナーが解説!

愛犬の噛み癖や急な飛びつき、落ち着きのなさなどいろいろな問題行動が気になり、どう対処すべきなのか悩んでいませんか?
今回フォーカスを当てる「犬との引っ張りっこ」は、愛犬の気になる問題行動を解決・予防するうってつけのトレーニングなんです。
引っ張りっこをしつけやトレーニングのひとつとして習慣にすると、愛犬のストレスやカラダを余した運動不足状態をすぐに解決できるメリットが。
ここではさっそく犬との引っ張りっこについて、実際の犬のしつけ教室でも実践している内容を紹介していきます!
ぜひ最後までご覧になってくださいね。

動画でもかんたん解説しています!
目次
愛犬との引っ張りっこ、実はメリットがたくさん!
愛犬にやわらかなおもちゃを与えて噛ませ、そのまま軽く引っ張って遊ぶ引っ張りっこ。
飼い主さんが意外に気づけなかった、引っ張りっこの嬉しいメリットをまとめてみました。
運動不足によるストレス発散
飼い主さんが忙しく、毎日十分な時間愛犬と遊んだり、お散歩してあげることができない…。
そんな状態でも、引っ張りっこの遊びを取り入れることで運動不足によるストレス解消にアプローチできます。
愛犬がおもちゃを噛みながら、それを飼い主さんが引っ張る引っ張りっこ遊びは、愛犬よりも人間の方がチカラが強いことで、ワンちゃんは自分のお気に入りのおもちゃをとられまいと全身を使います。
この全身を使う行動が愛犬の十分なトレーニングになり、日頃の運動不足によるストレス発散、余った体力を発散させることにつながっていくのです。

引っ張りっこ遊びは、犬の本能的な欲求である”噛む”という欲求を満たすことができます。

ちなみに引っ張りっこ遊びが上手い人は犬の訓練も上手な人が多いです。
さらに補足すると縦におもちゃをふって遊ぶよりも横におもちゃを振って遊ぶのがオススメです!
噛み癖の改善や予防
愛犬が家でいけないものを噛んだり、飼い主さんに噛もうと飛び掛かってくる問題行動、ちょっぴり怖さを感じてしつけが難しいと感じたことがありませんか?
犬は歯やアゴのチカラが強いので、噛み癖があるとコミュニケーションにも過度に慎重になって犬とコミュニケーションをとったり、のびのびと遊び触れ合うことが難しく感じてしまう場合があります。
そんな噛み癖の予防にも引っ張りっこは効果的で、飼い主さんにおもちゃを取られまいと口・アゴまわりにチカラを入れることで噛みたい欲求を満たすことで過剰な噛み癖の予防や改善にアプローチできるのです。

引っ張りっこは犬の噛む欲求を満たしながら、運動もとれる遊び方になります。しかも家の中でできる遊びでもあります。
上下関係の構築につながる
愛犬との引っ張りっこは、実は「飼い主さんが一番」「飼い主さんの言いつけを守ること」「遊びをとおして人の指示をきくこと」という、上下関係の構築・維持にも一役買ってくれるんです。
この理由は、引っ張りっこをすることで飼い主さんがおもちゃを使って愛犬をコントロールするため。
「おもちゃを離してね」「チカラを抜いてね」などなど、愛犬をコントロールするような言葉をかけ、愛犬がその指示に従って思いっきり褒めることで、「飼い主さんにおもちゃを渡した(指示を聞くといいことがおこる)たくさん褒めてもらえた」とポジティブな学び・記憶につながります。
すると、引っ張りっこをするたびに飼い主さんの言いつけを守れるようになるため、これまでの問題行動の克服、信頼関係が深まる、さらには他のしつけもスムーズになるメリットがあります。

実は遊びを通して愛犬との関係性の構築やしつけの時間にできることなどのメリットもあります!
愛犬と楽しく引っ張りっこ!正しいやり方のコツ
ワンちゃんとの引っ張りっこはイメージしている以上にメリットがたくさんあるんですね。
では、ワンちゃんとの上下関係の構築や問題行動の克服に、どんな引っ張りっこをするのが正しいのでしょうか?
気になるポイントを注意点と合わせながらお伝えしてみたいと思います。
滑らないよう注意する
引っ張りっこをする時は、愛犬が全身のチカラを使ってくるので、人も犬も引っ張られて転倒しないよう、滑らない場所で実践するよう心がけましょう。
また引っ張りっこによって過度に興奮するケースがあることを考慮し、引っ張りっこをする遊びの環境・場所にも気を配ることが安心です。

夢中になってしまって周りのものにぶつかったり、転んでしまわないように注意することが大切です。
クールダウンを取り入れる
思いっきり引っ張ったら一時的に休憩する、そんなクールダウンの引っ張りっこはチカラを入れる時とリラックスする時のメリハリがついて、飼い主さん・ワンちゃんのコントロール性を向上することができます。
さらにクールダウンは愛犬の過度な興奮のコントロール練習にもなり、飼い主さんの指示を落ち着いて聞き守る、信頼関係や上下関係の構築にも役立ちます。

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引っ張りっこのおもちゃは飼い主さんがきちんと管理すること
引っ張りっこのおもちゃを飼い主さんがきちんと管理することはとても大切です。
なぜなら、引っ張りっこのおもちゃを愛犬とずっと置きっぱなしにしてしまい、壊して飲み込んでしまんでしまうことがとても多いから。
これは実は大変なことでお腹に異物溜まってしまい、開腹手術をしなければいけない場合や不慮の事故や体調不良になってしまうことがあります。
引っ張りっこをする時のおもちゃは、そのまま愛犬がいつでも遊べるように、床におきっぱなしにしたり、ケージやハウスの中に一緒にしまうケースがありがちですが、これは要注意です。
愛犬のタイプやおもちゃの材質に応じておもちゃの管理を飼い主さんがきちんとすることが大切です。

実際この事例は現場でもよく聞きます。
「飲み込んでしまった…」「おもちゃを飲んでお腹から出てこない…」こうならないように飼い主さん自身が犬のおもちゃを正しく管理することは大切です!
おわりに
今回のコラムでは知って得するワンちゃんとの引っ張りっこについて、メリットや実践のポイント、注意点などをお伝えしてきました。
噛み癖や興奮状態の克服しつけに、お伝えした引っ張りっこを習慣にして、ワンちゃん本来の従順さを引き出してあげてくださいね!