犬の散歩で教えたい6つのこと|警察犬ドッグトレーナーが解説

犬のしつけ

散歩では歩くだけでなく、愛犬が安全に暮らすための習慣も少しずつ教えられます。ただ、毎回たくさんの練習をしようとすると、人も犬も余裕がなくなってしまいます。

まずは、困っている一場面を選びましょう。玄関から飛び出しそうなら出発の準備を、落ちている物へ向かうなら道と進路を見直します。六つを一度に練習する必要はありません。

この記事では、散歩で教えたい6項目と、取り入れるときの注意を紹介します。合図の練習は、リードや扉による安全管理の代わりにはなりません。

当コンテンツの運営、執筆は東京DOGSが行っています。 詳細は、コンテンツ制作ポリシー、プライバシポリシーを参照ください。

練習の前に、道具・体調・場所を確認する

  • 首輪・ハーネスが体に合い、リードや金具に傷みがないか
  • 歩き方、呼吸、食欲などに普段と違う様子がないか
  • 天候や路面に危険がなく、人や犬から距離を取れるか
  • 散歩する人が周囲を見ながら、犬を安全に支えられるか

装具が抜けそう、車道へ飛び出す、強く怖がって逃げ続ける場合は、練習より先に安全な散歩方法を相談してください。痛みや急な体調変化が疑われるときは、獣医師へ確認します。

プロのトレーナーに無料で相談

店舗見学・初回カウンセリング無料

1.出発前から、興奮が上がり切らない流れを作る

リードを見て走り回る、装着中に飛びつく、扉へ体当たりする。そんな場合は、外へ出てから注意するだけでなく、準備の流れを分けます。

落ち着いた室内で短く装具に慣れること、玄関の手前で安全に管理できる位置を作ることから始めましょう。装具を着け、外の様子を確認してから扉を開けます。開いた扉で待てるかを試す練習はしません。

松尾 ゆうと

活動と休息は犬の年齢・体調・天候に合わせます。興奮を下げるためなら何でもよいと考えず、駐車場で走らせたり、疲れ切るまで運動させたりする方法は避けてください。

2.トイレの場所と、排泄後の処理を管理する

他人の家や車、店舗の入口などへマーキングさせないよう、近づく前に進路を変えます。排泄物を持ち帰る袋や処理用品を準備し、施設や自治体の案内に沿って後始末をしてください。

自宅で排泄できる犬なら出発前に機会を用意できますが、外で排泄する可能性も考えて用品を持参します。場所を教えることと、長時間我慢させることは別です。必要なときには危険や迷惑のない場所へ案内しましょう。

尿が出ない、血が混じる、排尿時に痛がるなどの異変があれば、練習をやめて動物病院へ連絡してください。

3.呼び戻しは、近くへ来る意味から教える

静かな室内で、人の近くに来るとよいことがあると教えます。短い距離から声や報酬で案内し、来られたら穏やかに褒めます。撫でられることが苦手な犬には、無理に触りません。

合図の意味が分かってきたら、来られる距離でいつもの言葉を使います。戻れないときは連呼せず、距離や刺激を下げてやり直してください。戻った直後に叱ることも避けましょう。

屋外では、リードを確実に保持した安全な場所で行います。戻れるかを試すために道路や公園で放したり、呼び戻しができるからと装具の点検を省いたりしません。合図だけで逸走や事故を確実に防げるわけではありません。

4.拾い食いは、口へ届く前に避ける

松尾 ゆうと

拾い食い対策の最初は、人が路面を見て、危険物へ届かない進路を選ぶことです。たばこ、串、薬剤などがありそうな場所へは近づけず、匂いを嗅げる場所も安全を確認して選びます。

危険物のない室内で、人を見る、一緒に横へ一歩動くなどの練習を先に行います。外では物へ届く前に別の方向へ案内し、わざと危険物を置いて食べるか試す練習はしません。

物を口にした犬から無理に奪ったり、口の奥へ手を入れて探ったりしないでください。飲み込んだ疑いがある場合は、症状が出るまで待たず動物病院へ連絡します。分かる範囲で物の種類、時刻、量を伝え、自己判断で吐かせず獣医師の指示を受けましょう。

5.マテは、安全で静かな場所から短く練習する

無理なく止まれる姿勢で短く待ち、できたら褒めて終わりの合図を伝えます。家族で言葉をそろえ、時間・距離・周囲の刺激を一度に増やさないでください。

座る姿勢にこだわる必要はありません。足腰に負担がある犬は獣医師へ確認し、体に無理のない姿勢を選びます。

止まっているだけで、落ち着いているとは限りません。体が固い、逃げようとする、相手を見続ける場合は、その目の前で長く待たせず距離を取ります。苦手な犬に吠えている最中も、マテだけで解決しようとしないでください。

6.リードがゆるんで、人と歩ける区間を作る

静かな場所で、人の近くにいてリードがゆるんだときに褒めます。一歩一緒に動けたら伝え、安全に止まってから報酬を渡しましょう。最初から長い距離を求める必要はありません。

松尾 ゆうと

「ついて」「あとへ」「ヒール」などの言葉は、家庭で意味をそろえます。三つを別々に全部教えることより、一つの言葉で何を求めるかが分かることが大切です。

移動する区間と、安全に探索する区間を分けてください。匂い嗅ぎや休息、必要な排泄を、課題が全部できた後だけのご褒美にしません。細かな歩行手順は、末尾の関連記事でも紹介しています。

公式動画で、散歩の6項目を振り返る

こちらの公式動画では、興奮、トイレマナー、呼び戻し、拾い食い、マテ、歩く練習の6項目を紹介しています。

項目の順番を、すべての犬に共通する優先順位や毎日のノルマにする必要はありません。

散歩前の運動を一律に増やさず、この記事で説明した体調・安全確認と合わせて考えてください。マテの姿勢だけで安心を判断せず、怖がる犬は相手から離れることを優先します。

散歩のしつけでよくある質問

毎回、6項目すべてを練習しますか?

一つずつでかまいません。飛び出しが心配なら出発の準備、歩く練習なら静かな場所の一歩を選びます。残りの時間にも、排泄、探索、休息を確保してください。

おやつを見せないとできない場合は?

教え始めに案内へ使うことと、見せ続けることは分けます。意味が分かってきたら、できた後に取り出して渡す形へ少しずつ移します。急に全部なくして試さず、外で受け取れない場合は距離や環境、体調も確認しましょう。

どんなときに練習をやめるべきですか?

痛みや急な体調変化があるときは中止し、獣医師へ相談してください。呼吸が苦しそう、倒れる、誤飲が疑われる場合も速やかに動物病院へ連絡します。

転倒、咬傷、逸走のおそれがあり、家庭で安全を保てない場合は、自己流の練習を続けず対面で支援を受けましょう。

まとめ|今日見直す、一つの場面から始める

散歩で教えたいのは、出発の落ち着き、排泄のマナー、呼び戻し、拾い食いの予防、短く待つこと、人と歩くことです。

出発前に道具と体調を確認し、安全な場所で一つだけ取り組みましょう。できた行動を穏やかに褒め、難しい日は条件を変えます。散歩を試験の時間にせず、愛犬が外の時間を楽しみ、無理なく帰れることも大切にしてください。

屋外での呼び戻しは、安全な場所と距離から始める方法を確認してください。

犬の呼び戻しの屋外練習|警察犬ドッグトレーナーが解説

リードがゆるんで歩く練習は、5つの手順で紹介しています。

犬が散歩で引っ張る時の練習|警察犬ドッグトレーナーが解説

マテなどの短い合図は、意味と使い方をまとめた記事をご覧ください。

犬のしつけコマンド一覧|警察犬ドッグトレーナーが意味と使い方を解説

動画でもう一度確認する

プロのトレーナーに無料で相談

店舗見学・初回カウンセリング無料

お気軽にご相談ください

店舗見学、お問い合わせ無料!
プロトレーナーが正しく、
的確にお答えいたします。