犬との遊び方3選|引っ張りっこ・持ってこい・探す遊びを警察犬ドッグトレーナーが解説

犬のしつけ
東京DOGS 褒めるしつけトレーニング

まずは、犬が自分から参加する遊びを一つ見つけてください。引っ張りっこ、持ってこい、探す遊びのうち、興味を示すものから始めます。長く続けることや、難しい合図を覚えさせることを急ぐ必要はありません。

この記事では、家庭で試しやすい3つの遊びと、始める前の準備、うまくいかない時の調整を紹介します。くわえた物を守る、触ろうとすると唸る、噛むおそれがある犬には、取り上げる練習をしないでください。

引っ張りっこについては、犬しつけTVの動画でも解説しています。家庭では、首輪やリードで頭を固定したり、強い声を繰り返したりして放させる方法をまねしないでください。以下では、犬を押さえずに遊ぶ進め方を紹介します。

動画が表示されない場合は、YouTubeで見る。

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犬の反応から遊び方を選ぶ

犬種が同じでも、好きな遊びは違います。おもちゃをくわえて引きたい犬もいれば、動くボールを追いたい犬、匂いを嗅いで探したい犬もいます。犬が近づくか、離れた後に戻ってくるかを見ながら選びましょう。

興味を示すもの 試しやすい遊び 初めの進め方
ロープや布をくわえる 引っ張りっこ 口と手の距離を取り、低い位置で穏やかに動かす
転がるおもちゃを追う 持ってこい 遠くへ投げず、近くへ転がす
床の匂いを嗅ぐ 探す遊び 見えているフードを見つけるところから始める

おもちゃに興味がない日は、休んで構いません。離れた犬を追いかけて、遊びへ戻そうとしないことも大切です。顔を背ける、体が固くなるといった反応があれば、誘うのをやめて距離を取りましょう。

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遊ぶ場所とおもちゃを準備する

まず、足が滑らず、家具の角や段差にぶつからない場所を選びます。走る方向に子どもやほかの犬が入らないよう、遊ぶ空間を分けてください。屋外では、囲いのない場所で犬を放しません。

松尾 ゆうと

おもちゃは、体格に合う大きさと素材を選びます。口の奥まで入りやすい小さな物や、部品が外れやすい物は避けてください。「犬用」と書かれていても、どの犬にも安全とは限りません。

  • 引っ張りっこ用のおもちゃは、人の手と犬の口の距離を取れる長さにする。
  • ロープのほつれ、ボールの割れ、外れかけた部品を遊ぶ前後に確認する。
  • フードを使う場合は、食事の量に含める。食事制限がある犬は獣医師へ確認する。
  • 近くに水と休める場所を用意する。

破損したおもちゃは、そのまま使い続けないでください。一人遊びに向かない物は、飼い主さんが見ていられる時だけ使います。

引っ張りっこは低い位置で穏やかに

犬がおもちゃを自分からくわえたら、人も端を持って穏やかに動かします。犬の足が床につく高さで、力を入れすぎずに遊ぶのが基本です。上へ振り上げる、首を急にひねる、体が浮くほど引く動きは避けます。

  1. 長さのあるおもちゃを、犬が届く低い位置で小さく動かす。
  2. 犬がくわえたら、強く引かずに応じる。
  3. おもちゃの動きをいったん止め、犬の様子を見る。
  4. 犬におもちゃを渡す場面も作り、また一緒に遊びたそうなら再開する。

「人が必ず勝つ」ことを遊びの目的にしないでください。犬が取ったおもちゃを追って奪うと、くわえて逃げるやり取りになってしまうことがあります。

松尾 ゆうと

途中で犬が離れたら、おもちゃを押しつけずに終えます。噛み方が強くなって手元へ口が近づく場合も、引っ張り続けてはいけません。安全に距離を取れるところで休憩してください。

持ってこいは近い距離から

最初から遠くへ投げるより、犬が持って戻れる近い距離で始める方が、やり取りを作りやすくなります。犬が追いかけた時点で褒め、くわえることや戻ることを少しずつ練習します。

  1. 犬が好きなおもちゃを、手前の床へ穏やかに転がす。
  2. 犬が追ったり、くわえたりしたら褒める。
  3. 犬が人の近くへ戻ってきたら、そこで褒める。
  4. おもちゃを放せたら、また転がすなど、楽しいやり取りを続ける。

まだ戻らない時は、距離を短くしてください。くわえたまま逃げる犬を追い回さないようにします。今は「追うのが好き」「くわえているのが好き」という段階かもしれません。戻る練習を急がず、近くでできたことを褒めましょう。

持ってこいと、外での呼び戻しは別の練習です。おもちゃを持って戻れても、刺激の多い屋外で必ず戻れるとは考えず、散歩中の安全管理は変えないでください。

探す遊びは見える場所から

室内で取り入れやすいのが、フードやおもちゃを探す遊びです。初めは隠すより、犬が見つけやすい位置に置くことを優先します。

  1. 犬が見ている前で、フードを床やマットに少し置く。
  2. 「探して」など短い合図を決め、犬が見つけるのを待つ。
  3. 簡単に見つけられるようになったら、家具の手前など少し離れた場所へ置く。
  4. 犬が探すのをやめたら、もっと見つけやすい場所へ戻す。

布や紙を噛んで飲み込みやすい犬には、タオルや箱に隠す遊びをしないでください。開けた床で探すだけでも遊べます。口に入れる物や食べ物は、その犬に使ってよい物を選びましょう。

松尾 ゆうと

おもちゃが好きなら、いつものおもちゃを見える場所に置いて探してもらう方法もあります。階段、家具の隙間、コードの近くなど、取りに行く時に危険な場所へは隠しません。

おもちゃを放す時は口元へ手を出さない

遊びを終える時も、犬が物を守る様子がないか確認します。物に覆いかぶさる、体を固くする、唸る、人の手へ口を向ける場合は、その場で放す練習をせず、安全に距離を取って専門家へ相談してください。

すでに放す合図を覚えている犬には、おもちゃを引く手を止めてから、いつもの合図を一度だけ伝えます。口元には触りません。まだ覚えていない犬は、合図を繰り返したり、力で取り合ったりして終わらせようとしないでください。

犬がおもちゃへ戻れない状態を作るまでは、放した物へ手を伸ばさないでください。犬が自分から離れ、人が近づかず扉やゲートを閉められる時に片づけます。

分けられない場合は、無理に拾いません。放す合図の教え方は遊びの選び方とは分け、物を守る犬への対応や危険物の回収を、ここで試す方法にはしません。

遊びの途中と終わりに休憩を入れる

時計より、犬の動きや呼吸を見て切り上げます。引っ張り方が荒くなる、何度も跳びつく、動きを止めにくくなる場合は、そのまま続けないでください。すべての犬に同じ長さで遊ばせる必要はありません。

遊びを終えたら、刺激の少ない場所で休めるようにします。もっと疲れさせれば落ち着く、と考えて遊びを追加しないでください。走る遊びを重ねず、水と休める場所を用意します。

吠えたからといって、すべてを要求吠えと決めつけることもできません。痛み、怖さ、暑さなど、遊びを続けられない理由がないか確認してください。

うまく遊べない時に見直すこと

難しさを下げ、できていたところへ戻るのが調整の基本です。距離や刺激を増やすのは、今の遊びに無理なく参加できてからにしましょう。

困っていること 見直すところ 避ける対応
おもちゃに興味を示さない 素材や動かし方を変える。休む日も作る 顔へ押しつける、追いかけて誘う
持ったまま戻らない 転がす距離を短くし、近くで褒める 追い回す、合図を繰り返す
フードが見つからない 見える場所へ戻し、置く位置を分かりやすくする 難しい隠し場所を増やす
人の手へ口が向く 遊びを中断し、安全に距離を取る 手で押し返す、さらに激しく動かす
物に近づくと唸る 交換練習を中止し、専門家へ相談する 叱る、奪う、反応を確かめるために再び近づく

昨日できたことが今日はできなくても、力でさせようとしないでください。疲れや体調の変化がないか見て、遊び方を調整します。

年齢や体調に合わせて遊びを変える

子犬やシニア犬、足腰や歯に不安がある犬には、遊び方と運動量を獣医師に相談してから調整してください。年齢や犬種だけで、一律の運動量を決めることはできません。

子犬は、高いジャンプや急な方向転換を繰り返す遊びを避けます。シニア犬は、走る距離を伸ばすより、滑らない場所で無理なくできる遊びを選びましょう。探す遊びも、首を下げる姿勢や食事制限など、その犬の状態に合うか確認して行います。

足をかばう、触ると痛がる、口から出血する場合は、遊びを中止して獣医師へ相談してください。急に遊ばなくなった時も、気分だけの問題と決めつけません。

息が苦しそう、歯ぐきが青白い、倒れるなどの異変は、休ませて様子を見るだけにせず、速やかに動物病院へ連絡してください。

犬との遊びでよくある質問

犬が遊びたがらない日は、どうすればいいですか?

無理に誘わず、休ませて構いません。普段と違って元気がない、食べない、動くと痛そうといった変化があれば、遊びの工夫より先に獣医師へ相談してください。

室内遊びをすれば散歩はいりませんか?

室内遊びだけで、すべての犬に必要な活動を満たせるとは限りません。散歩の可否や運動量は、体調と暮らしに合わせて考えます。外へ出にくい日は、室内でできる遊びを無理のない範囲で取り入れてください。

多頭飼いなら一緒に遊ばせてもいいですか?

取り合い、追い詰める動き、体格差がある場合は、1頭ずつ空間を分けて遊びます。物を守る犬がいる時は、同じ場所でおもちゃを増やして試すのではなく、先に専門家へ相談してください。

唸ったり噛んだりする時は、相談できますか?

東京DOGSのしつけ相談・カウンセリングへご相談ください。どの遊びで、何をした時に、どんな反応があったかを伝えると、状況を整理しやすくなります。

相談のために危険な場面を再現したり、撮影しようと近づいたりする必要はありません。体調の異変は動物病院へ、人が噛まれて傷を負った場合は医療機関へ相談してください。

好きな遊びを無理なく続ける

まずは好きな遊びを一つ選び、犬が無理なく参加できるところから始めましょう。低い位置での穏やかな引っ張りっこ、近い距離の持ってこい、見える場所からの探す遊び。できることを少しずつ増やします。

犬が離れたら追わず、物を守る様子があれば取り上げないでください。遊びの終わりまで、安全にやり取りできることを大切にします。

おもちゃを放す合図の教え方は「ちょうだい」の記事へまとめています。口元へ手を出して取り上げる練習ではありません。物を守る様子がない犬に、無理のない段階から教えます。

犬がおもちゃを離さない時のちょうだいの教え方|警察犬ドッグトレーナーが解説

唸る、体を固くする、人へ口を向ける場合は、放す練習を続けずに距離を取ります。噛む危険がある時の安全管理と相談の目安は、こちらをご確認ください。

犬が唸る・噛むときの対処法|警察犬ドッグトレーナーが解説

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