「愛犬に丁寧にしつけを教えているつもりなのにいつも落ち着いてくれない」
「しつけ時にコマンドを出してもなかなか理解してもらえない」
そんな悩みはもしかすると、愛犬と飼い主さんの序列関係が整わず、愛犬がしつけや指示に理解を示していないことが原因かもしれません。
犬と飼い主さんの序列関係とは、飼い主さんが愛犬よりも優位に立った上下関係・主従関係と似たニュアンスを持ちます。
今回は愛犬と飼い主さんの序列関係の判断ポイントと、この関係性を構築していく必要なしつけについて解説してみたいと思います。
目次
愛犬と飼い主に序列関係が必要な理由!
愛犬よりも飼い主さんが優位に立ち、さまざまなしつけやコマンド、指示を出して覚えてもらう序列関係が必要な理由は、
ポイント
- 愛犬を人間社会に適応させていくため
- しつけやコマンド、指示を覚えてもらうことで問題行動を改善、予防するため
- 人間社会のルール、しつけを教えるのは飼い主の役目
という目的があるからなのです。
愛犬を迎え入れてから人間社会に馴染ませるためには、犬にもリーダーのように指示してくれる存在が必要となり、それが飼い主さんに当てはまります。
上司が部下に、先輩が後輩に、母親が子どもに教えるといったニュアンスと同じように、愛犬と飼い主さんの序列関係は明確な上下・主従関係を気づいて愛犬を正しい方向に導いていく必要があるのです。
僕自身も「上下関係」「主従関係」がすべてではないと思いますが、人間の言葉で大衆にわかりやすく伝えるのであれば「上下関係」という言葉になってくるのかなー?と感じます。
もっと違う見方で言うと「尊敬」や「敬意」というのもひとつのワードチョイスとしてあるかなーと感じます。
ざっくばらんにいうと「尊敬できて、優しく、威厳もあるお父さん、お母さん」というイメージが近いかもですね!
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一度でも名前を呼ぶとすぐ来る
愛犬の名前を一度でも呼ぶと飼い主さんのもとに駆け寄ってくるのは、序列関係が整い飼い主さんのもとに向かうことを優先しているサインと言えます。
逆に、名前を何度呼んでも来ない、知らないふりをしておもちゃで遊んでいるなどの行動が見られた場合は、飼い主さんは犬よりも立場が弱く、序列関係が逆転している可能性があります。
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どの部位でもカラダに触れさせてくれる
犬は飼い主さんが思う以上にデリケートで、カラダのパーツによっては触れられると嬉しい部分、触れてほしくない部分が明確に分かれ、気を許した相手でないとカラダを触らせてくれない場合があります。(個体差によりますが。)
愛犬とのスキンシップ、コミュニケーションを取る上でどの部位でもカラダを触られるのを嫌がらない場合は、飼い主さんに信頼を抱いているサインと言えるでしょう。
逆に、どのパーツに触っても吠えたり噛んでくるときは、信頼関係が十分ではなく何らかの不安や不信感を抱いている可能性があります。
教えたしつけを早い段階でマスターしている
愛犬へのしつけや指示、コマンドは、犬の性格、体調や気分、もともとの性格などによって覚えるまでに時間がかかるケースがあります。
これまでに教えたしつけを早い段階でマスターしている場合は、飼い主さんが出すしつけが愛犬にとってわかりやすく、褒めてもらえている・遊んでもらえているというポジティブな意識がある可能性が高いと言えます。
また繰り返ししつけをしていてもマスターできないのは、飼い主さんが指示・しつけをしていること自体に愛犬の理解が及ばず、序列関係が構築できていないサインと言えるかもしれません。
愛犬と飼い主さんの序列関係を築く!知っておきたいしつけ法とは?
愛犬がいつも飼い主さんの言いつけを守り、お利口さんにしている姿は、どんな飼い主さんにとっても理想で誇らしく感じるものですよね。
飼い主さんが愛犬よりも前向きな意味で優位に立ち、リーダー力と愛犬の従う能力を活かすのは何が必要なのでしょうか?
ここでは愛犬と飼い主さんの序列関係を安定して築いていく、知っておきたいしつけ策をまとめてみました。
褒めるしつけで成功体験を増やす
愛犬が飼い主さんの言いつけを守る上下・主従・序列関係は、厳しくしつけをするイメージがありますが、これは大きな間違い!
威圧的に、攻撃的にしつけをしてしまうと愛犬は怯え、余計にもともとの利口な素質が引き出されなくなってしまいます。
愛犬と飼い主さんの安定した序列関係は、一度でも教えたしつけがクリアできたら、思いっきり褒めてあげるようにしましょう。
愛犬は飼い主さんに褒められることを何よりも嬉しく感じるため、褒めるしつけを心がけると褒めてもらいたくて正しい行動をしようと犬が学び、指示を守る・覚える意識が高まっていきます!
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褒める・叱るのメリハリをつける
褒める、叱るのメリハリをつけることで愛犬は悪いことをしているという認識が持てるようになります。
短い言葉で叱ったりすることも、愛犬を正しい方向へ導くきっかけになる場合もあります。(叱ることは同時にリスクも潜んでいるので、"叱ることへの理解"も必要です。)
しつけの中でメリハリを明確に教えていくようにしましょう!
正しい愛情をかけて、メリハリをもって接してあげることが重要です。
ただ重要なのは「犬の習性」に合わせて「犬がわかりやすい伝え方」で継続することが大切です!
おまけ:プロトレーナーのぶっちゃけ
ここまで読んでいただきありがとうございます!
愛犬との関係性って数値化できるものでもないので、「どれくらい愛犬と関係値が築けているの?」と気になりますよね。
上記で挙げたのは一例になりますが、ひとつの可視化できるバロメーターにもなるので、参考にしてみてください!
あと、「関係性」「関係値」をそこまで気にしなくても、ひとつ屋根の下で毎日生活していれば「家族意識」は生まれています!
「関係値」「関係性」に重きを置くよりも、「普段の生活を愛犬と楽しむ」ということに重きを置いたほうがより良いドッグライフになっていくのかなーと感じる部分もあります!
それでは愛犬と楽しく実りあるドッグライフを!✋
おわりに
飼い主さんにとって大切で愛しい存在でもある愛犬なので、序列関係が逆転して愛犬のわがままに振り回されてしまうケースがめずらしくはありません。
褒める・叱るのしつけでメリハリをつけて愛犬との序列関係を築きながら、犬が本来持つ利口さを引き出してあげてくださいね◎