子犬の甘噛みのしつけ方|警察犬ドッグトレーナーが解説

犬のしつけ

子犬が手や袖を噛む時は、叱り方を変える前に、遊びの始め方を見直してみてください。手でじゃらしていないか、遊びが長く続いていないか、噛んでよいおもちゃが手元にあるか。毎日の関わり方で変えられることがあります。

この記事では、手を遊びの対象にせず、おもちゃで関わり、興奮する前に休憩するという基本を説明します。触ると唸る、食器を守る、皮膚が破れるほど噛む場合は、同じ練習を試し続けず、安全を確保して相談してください。

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子犬が噛むのは、どんな時?

子犬は口を使って物を確かめたり、遊んだりします。歯の生え替わりに伴って物をかじりたがることもありますが、すべてを歯のせいにはできません。

手の動きを追っているのか、遊びが続いて落ち着きにくいのか、抱かれるのを避けているのか。まず、噛む直前に人が何をしたかを振り返ります。身体が固くなる、離れようとする、急に触らせなくなった時は、遊び噛みとして扱わないでください。

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遊ぶ前に、おもちゃと部屋を準備する

手や袖ではなく、おもちゃで誘う

松尾 ゆうと

指を動かして追わせる、袖を引っ張らせる、手で顔の周りをじゃらす遊びはやめます。歯が手に当たってからおもちゃを探すのではなく、遊び始める前に用意しましょう。

おもちゃは口の奥へ入りそうにない大きさで、対象月齢や体格に合うものを選びます。硬すぎる物や、ほつれ、欠け、取れかけた部品がある物は避けてください。使っている間も見守ります。口の状態に合う物が分からなければ、獣医師へ相談しましょう。

噛まれて困る物は、届かない場所へ

コードや小物、衣類を片づけ、家族の足を追いやすい場所には、あらかじめゲートなどを用意します。噛むたびに追いかけて取り上げるより、届かない配置にする方が、繰り返しを減らしやすくなります。

犬が休む場所には、子どもが入れないようにしてください。注意する声だけに頼らず、大人が空間を分けます。

甘噛みを増やさない遊び方と、休憩の取り方

落ち着いて関われるうちに始め、早めに区切る

松尾 ゆうと

休んでいる子犬を起こして遊ぶのではなく、起きていて落ち着いている時に、おもちゃで関わります。おもちゃを追って遊べている時は、穏やかに褒めてあげてください。

前回は長く遊んだ後に手を追い始めたなら、今回はその前に区切ります。全犬共通の分数ではなく、その子がまだ落ち着いて切り替えられる時点を目安にしましょう。

手に歯が当たったら、遊びを盛り上げない

手を激しく振る、走って逃げる、大声で反応すると、さらに追いかける子もいます。手で誘う動きをやめ、安全に離れられる場合はゲートや扉で距離を取ってください。

痛みを我慢して噛ませ続けることを「無視」とは考えません。手や服を追い続ける、傷ができる、安全に離れられない時は、家庭で同じ対応を繰り返さず専門家へ相談します。

おもちゃで遊ぶ練習は、子犬が落ち着き、人を追わずに関われる時に別に行います。噛んだ直後におもちゃを激しく振って、反応を確かめないでください。

運動を増やす前に、休めているかも確認する

動き回るからといって、運動不足とは限りません。家族が次々に構う、眠るたびに起こすなど、休息を妨げていないか確認しましょう。

慣れた静かな場所で休める時間を作ります。嫌がる子犬を抱いて押し込む、罰としてクレートへ閉じ込める使い方は避けてください。

口にした物を離さない時は、取り合いにしない

口をこじ開ける、犬歯の後ろへ指を入れる、首輪をつかんで引き離す対応は、噛まれる危険があります。食べ物やおもちゃを守る子へ、口元に手を出して交換を試すこともしないでください。

危険な物を口にした、飲み込んだ疑いがある時は、取り合いを続けず動物病院へ連絡します。普段から物を守る場合は、子どもや家族が近づかない配置を先に整え、対応を専門家と相談してください。

よくある疑問|愛情表現なら受け入れてよい?

親しい遊びの中で口が向くことはありますが、甘噛みだけで愛情表現とは判断できません。撫でると口が向く時も、触る手を止め、犬が離れられるようにします。離れた犬を追って触り直さないでください。

信頼関係のために歯を当てさせ続ける必要はありません。犬が自分で離れられることと、人の皮膚を遊びの対象にしないことを、両方守って関わりましょう。

家庭の練習より、受診・専門相談を優先する時

皮膚が破れた時は、速やかに流水で傷口をよく洗い、医療機関へ相談してください。傷が深い、大きい、出血が止まらない時は受診を急ぎます。

子犬が急に噛み始めた、特定の場所を触られると嫌がる、食欲や歩き方にも変化がある場合は、動物病院へ相談します。痛みを確かめるために、体へ何度も触れないでください。

傷が続く、家族が怖くて世話ができない、食器や寝床を守る場合は、行動への対応も専門家と相談しましょう。起きた場面を短く記録し、噛ませる実験や撮影はしません。

まとめ|噛む前の準備と、遊びの終え方を家族でそろえる

手でじゃらさず、噛んでよいおもちゃを用意する。興奮が強くなる前に遊びを区切り、休息中は構わない。この関わり方を家族で共有しましょう。

一度でうまくいく方法を探すより、どの場面で手へ口が向くのかを振り返り、同じ状況を繰り返さない準備をします。傷や急な変化がある時は、練習を増やさず相談することを優先してください。

原因や月齢ごとの見直しは、こちらの記事で整理しています。

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