子犬に教える数多くのしつけの中でも、おすわりは基本中の基本ですが、
「いつから教えるべき?ベストなタイミングがイマイチつかめない…」
と悩む飼い主さんも多いことでしょう。
今回のコラムでは、子犬を迎え入れてからおすわりのしつけをいつ教えるべきなのか、知っておきたいベストなタイミングとスムーズなしつけのコツを現役プロドッグトレーナーであり、警察犬のドッグトレーナーであるボクが詳しく解説します!
子犬におすわりのしつけを教える必要性や安心のメリットもあわせて解説していますので、ぜひ参考にしてくださいね◎
目次
子犬のおすわりはいつから?しつけはすぐがベストタイミング!
子犬を迎え入れたばかりの頃は、その愛くるしい仕草や動きに夢中になってしまい、ついついおすわりのしつけのベストタイミングを逃してしまうことが少なからずあります。
結論からお伝えすると子犬のおすわりは、迎え入れてからすぐ始めることがベストなタイミングです。
そもそもおすわりのしつけには、
ポイント
- 飼い主さんとの信頼関係が築ける
- コミュニケーションがしやすくなる
- 興奮をコントロールできるようになる
- さまざまな環境下でも落ち着いて過ごせるようになる
- 基本しつけの基本であり重要なコマンド
- アイコンタクトによるしつけに移行しやすい
- 子犬によくある飛びつきや噛み癖をストップさせられ事故防止につながる
といういくつもの必要性とメリットがあるからなのです。
子犬を迎え入れてからおすわりのしつけを早めにしておくと、上記のポイントがクリアできるばかりではなく、成犬になっても飼い主さんがコマンドを出した際のおすわりをすることが習慣になり、しつけやコミュニケーションのしやすさに直結できます!
実際プロのトレーニング現場やお客様への指導でも多用することがある重要なコマンドです。
また、ワンちゃんの月齢があがっていくとともに「自我」や「主張」がでてくる場合が往々にしてあります。
この自我や主張が「警戒吠え」や「攻撃噛み」といった問題行動に発展してしまう事例をボクが受けもつお客様でも数多くみてきました。
子犬期の頃から正しくおすわりのコマンドを教えてあげることで、ワンちゃんの「興奮のコントロール」を人間側が管理することができるようになるので、成長とともに発生する問題行動の予防にもつながります。
実際に現場でも重宝するのがこの「おすわり」のコマンドです!
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子犬は成犬よりもたくさんのことを学ぶ能力に長けているため、迎え入れてからすぐのおすわりのしつけを覚えさせると、犬が本来持っている従順さや賢さの持続に活かしていくことができます。
ここからはさっそく、子犬のおすわりのしつけの基本的なステップや流れ、あらかじめ用意しておく準備方法などを一緒に学んでみましょう。
子犬におすわりを教える時の準備アイテム
子犬におすわりをしつける時には、
ポイント
- お気に入りのおもちゃ
- 嗜好性の高いおやつ
などを用意しておくと、しつけがスムーズになります。
なぜかというと、犬のしつけにおいて犬自身の「集中力」や「意欲」はとても大切なものになり、オヤツやおもちゃを使うことによって、犬の意欲や集中力を引き出してより効率的に犬のしつけを進めることができるんです!
また子犬のおすわりのしつけに活用するおやつは、食べ過ぎやのどの詰まりを防ぐために、ジャーキータイプなどの細かくちぎってしつけができるようなおやつタイプがおすすめです!
おすわりの体勢を作る
犬の体はあたまが上をむくとお尻が下がる体の構造になっています。
なので子犬におすわりを教える時は、子犬の目線や意識を上に向けることが何よりもたいせつなポイントです!
おやつやおもちゃを子犬の鼻先に持っていき、そのまま上に少しずつ動かしながら「おすわり」と繰り返し声をかけながら、お尻や腰の当たりをやさしく押してあげると、子犬がすとんと腰を下ろしておすわりの体勢を覚えるようになります。
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おすわりができたタイミングで褒めて再度おやつやおもちゃをあげる
おすわりの体勢ができたら、撫でたりハグをして子犬を思いっきり褒めてあげましょう!
そしてこのタイミングでもう一度お気に入りのおやつやおもちゃをあげて、「おすわりできたね!いい子だね」と繰り返し声をかけてあげます。
すると子犬は、
「おすわりの体勢を取ったら飼い主さんがいっぱい撫でで褒めてくれた!」
「お気に入りのおもちゃやおやつを与えてくれた!」
と認識し、おすわりと喜びの感情がセットになり「おすわり」と声がけをするとよろこんでおすわりをするようになります。
おやつやおもちゃを使わないおすわりにステップアップ
子犬のおすわりが少しずつ身についてきたら、今度はおやつやおもちゃなしでもおすわりができるようにしつけのレベルを上げていきましょう。
おやつやおもちゃを子犬の鼻先に持っていき、決して舐めさせたり触れさせたりせずに、「おすわり」の声がけを繰り返し行います。
この時おもちゃやおやつを隠したまま、おすわりの体勢ができたら思いっきり褒めると、子犬はおやつやおもちゃ=おすわりしたらもらえるという以外の認識も学ぶようになり、声がけのみの状態でもおすわりの体勢を取るようになります。
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おやつをあげるまでにタイムラグを取る
子犬のおすわりのしつけがスムーズになったら、今度はおやつをあげるまでにタイムラグを取るようにしましょう。
このしつけは、子犬のおすわりの時間をできるだけ長くして「マテ」の体勢を身につけさせたり、飼い主さんとアイコンタクトを取りながら他のしつけに移行する流れがスムーズになるメリットがあります。
飼い主さんの立ち姿勢によるおすわりのしつけにレベルアップ
おやつやおもちゃを使わず、おすわりの声がけだけでも子犬がこの体勢をマスターしたら、今度は飼い主さんが立ったままでのおすわりのしつけにレベルアップしましょう。
飼い主さんが立ったままおすわりのコマンドをかけてできるまで繰り返し、一度でもできたら思いっきり褒めておやつをあげたり撫でてあげます。
飼い主さんが立ったままおすわりのしつけが成功すると、子犬とのお散歩時間によくあるトラブル、飛び出しや急に走り出す・無駄吠えをするといったトラブルが出てもスムーズに対処できるようになります!
まとめ
子犬を迎え入れてからの早めのおすわりしつけは、人間社会によくある危険から子犬を守る重要なポイントです。
子犬のおすわりのしつけの必要なおもちゃやおやつの準備から始めてしつけをスタートし、繰り返すたびに子犬の成長を実感できると良いですね!