子犬の飛びつきの直し方|警察犬ドッグトレーナーが解説

犬のしつけ
サモエド

帰宅すると足元でぴょんぴょん跳ねる。

なでようとすると、手を追ってまた跳ぶ。

小さな子犬のうちはかわいく見える行動でも、爪が当たったり、人がつまずいたりする心配があります。

教えたいのは、「飛んではだめ」ということだけではありません。

四本の足を床につけたまま挨拶するなど、人と安全に触れ合う方法を、子犬が分かる形で伝えていきます。

飛びつく理由は、うれしさだけとは限りません。

ここでは帰宅・来客・散歩・遊びの場面を分け、家庭でできる予防と練習の順序を紹介します。

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子犬が飛びつく理由を、愛情表現だけに決めつけない

人の顔や手へ近づきたい、遊んでほしい、食事や外出が待ち遠しいなど、飛びつきが出る場面はさまざまです。

跳ねた時になでてもらえた経験から、その挨拶を繰り返すこともあります。

一方で、知らない人への不安や、近づきたいのに近づけないもどかしさなどが関わる場合もあります。

体を固くする、逃げようとする、唸るなどの様子があれば、単に元気な挨拶とは考えず、相手と距離を取ってください。

「子犬だから何にでも飛びつく」「わがままで人を困らせている」とは決めません。

誰に、どんなことの前に跳ぶかを見ておくと、その前の準備を変えやすくなります。

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練習の前に、人と子犬の安全を確保する

子犬でも、人の足元へ入ると転倒の原因になります。

子どもや高齢の方には、飛びつきを止める役を任せないでください。

触れ合う時は大人が管理し、難しい時は扉やゲートで接触を防ぎます。

リードを使う場合は見守れる場面で、犬と人が安全に動けるように扱います。

首を引き上げたり、リードを踏んで動きを押さえたり、前足を引っ張って下ろしたりする方法ではありません。

床が滑らないこと、周囲にぶつかる物がないことも確認しましょう。

痛がる、足をかばう、急に動き方が変わるなどの様子があれば、練習を休んで獣医師へ相談します。

飛びつく回数だけで、病気やけがの有無は判断できません。

起こりやすい場面先に用意すること褒めたい行動
飼い主さんの帰宅時玄関へ一気に出られない仕切りと、落ち着いて挨拶する場所足を床につけて人を見る
来客時犬が無理なく過ごせる別の場所、来客へのお願い無理なく離れて過ごす、落ち着いて挨拶する
散歩で人に会う時近づかずに通れる距離と進路人へ飛び出さず、飼い主さんと移動する
遊びや食事の準備中興奮が上がる前に区切れる準備足を床につける、できる合図に応じる

四本の足が床についている時を褒める

静かな場所で、小さな成功から始める

まずは帰宅直後の玄関ではなく、落ち着いている室内で練習しましょう。

ご褒美は小さく食べやすいものを用意し、食事制限やアレルギーがある場合は獣医師の指示に合わせます。

松尾 ゆうと

人が近くにいても四本の足が床についている、その瞬間に穏やかに褒め、ご褒美を渡してください。

手を高く上げて追わせると、子犬がご褒美へ跳び上がることがあります。

犬が跳ばずに受け取れる位置を意識しましょう。

なでることが好きな子なら、落ち着いた状態で短く触れ合うこともご褒美になります。

触ると離れたり体を固くしたりするなら、撫で続けず、嫌がらずに受け取れるご褒美を選びましょう。

おすわりは、できる子の選択肢として使う

すでに無理なくおすわりできる子なら、飛ぶ前に一度合図を出し、座れた時を褒める方法もあります。

まだ教えていない子に合図を繰り返したり、お尻を押して座らせたりする必要はありません。

座った姿勢を取れば、必ず気持ちも落ち着いているとは限りません。

すぐに跳ぶ、体がこわばる、相手から目を離せない時は、もっと離れるか、簡単な練習へ戻しましょう。

まずは立ったまま足が床についている状態を褒めても構いません。

飛びついたら、押し返すより場面を仕切り直す

松尾 ゆうと

飛びついた勢いに合わせて手を動かしたり、大声を出したり、体を押し返したりすると、遊びが続いているように受け取られる場合があります。

落ち着いて対応し、安全に離れられるなら一度距離を取りましょう。

反応しない方法を使うのは、人も犬も安全に過ごせる範囲に限ります。

爪や歯が当たる、服を引っ張る、子犬がますます興奮する時に、疲れ切るまで立って我慢する必要はありません。

仕切りを使う、遊びを休むなど、接触を続けない方法を選んでください。

落ち着いてから、無理なくできる短い練習へ戻りましょう。

「跳ぶ、座る、ご褒美」という流れだけを繰り返すより、そもそも跳ぶ前の行動を見つけて褒めることを大切にしましょう。

帰宅・来客・散歩では、飛ぶ前の準備を変える

帰宅時は、長いお留守番の後に難しい課題を出さない

帰宅したら、勢いよく声をかけたり抱き上げたりする前に、まず安全に出入りできるようにしましょう。

排泄や水など生活上の必要も確認し、落ち着いて挨拶できる場所で短く関わりましょう。

帰宅後ずっと無視することを、決まりにする必要はありません。

飛びつきを抑えるために、犬が必要とする排泄や水まで待たせないでください。

来客には、足が床につくまで近づきすぎないよう頼む

来客が入ってから慌てて子犬を押さえるのではなく、入室前に場所を分けておきます。

安全に触れ合えそうなら、短い挨拶から考えましょう。

その日は離れて過ごすだけでも構いません。

怖がっている子を、来客がおやつで呼び寄せたり抱き上げたりして慣らすのは避けます。

食べ物を受け取ることと、接触して平気なことは別です。

散歩では、挨拶を毎回の決まりにしない

人や犬に会っても、毎回近づかず、十分に離れて通り過ぎても大丈夫です。

相手の同意なく近づかせず、飛び出しそうなら進路を変えてください。

歩ける範囲や外出方法は、子犬の体調と感染症予防について獣医師へ確認します。

「社会化のため」とたくさんの犬に接触させることが、飛びつきへの対策になるわけではありません。

遊びと休息を見直し、難しい時は相談する

遊びや探索の機会は大切ですが、疲れさせれば飛びつきがなくなるとは限りません。

遊ぶ時間だけでなく、邪魔されずに眠れる場所や休息も確認してください。

遊びや挨拶を長引かせず、自分から落ち着いて休める時間を作っていきましょう。

噛む行動や唸りがある、人が離れると強く反応する、家族だけでは安全に管理できない場合は、環境と体調を含めて相談してください。

けがをした時は人は医療機関、犬は動物病院へ相談します。

飛びつきへの向き合い方と、落ち着いた行動を褒める考え方は、こちらの動画でも解説しています。

子犬には、いきなり実演と同じ難しさを求めず、無理なくできる段階から進めましょう。

松尾 ゆうと

飛びつかなかった場面を一つ増やすことから始めれば、何を変えるとよいかが見えやすくなります。

無理に黙らせたり体を押さえたりせず、安全な挨拶の仕方を家族でそろえて教えていきましょう。

短く待つ練習を始めたい場合は、子犬にまてを教える手順を確認してください。

おすわりをまだ教えていない場合の、無理なく進める方法はこちらです。

遊びの中で手や服も噛む時は、子犬の甘噛みへの対応も確認しましょう。

動画でもう一度確認する

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