【保存版】犬のコマンドを難易度順にプロがかんたん解説!初心者必見のやり方や目的をチェック

犬のしつけの基本となるコマンドには、いくつもの種類がありそれぞれに難易度レベルが異なっていることをご存じでしたか?

今回は犬を迎え入れてからはもちろん、環境や性格の変化などに応じて教えておきたいコマンドを難易度順に解説。

犬にコマンドを教える際のそれぞれの基本的な流れ、手順も合わせて参考にしてくださいね。

犬に教えるコマンドとは?難易度と必要性をチェック!

飼い主さんの身振り手振りがベースとなるコマンドは、すぐに飼い主さんも犬もマスターできる種類や、じっくり時間をかけて身につけるタイプまでさまざまに存在しています。

しつけの基本となる犬に教えるコマンドの難易度をあらかじめ押さえておくと、これからのしつけの方向性や今教えるべきポイントがつかめるようになるはず。

さっそく、犬に教えるコマンドの難易度レベルと、それぞれの必要性を一緒に見ていきましょう。

難易度レベル5「持ってきて、とってきて」のコマンド

犬に教えるコマンドの中でも、もっとも難易度が高いのが、遠くにあるものや投げたもの、飼い主さんが合図・指図したものを「持ってきて」「とってきて」としつける方法。

犬の訓練士やプロのトレーナーが「このコマンドができたら一人前!」と言われているくらいに実は「持ってきて」「とってきて」のコマンドは難しいんです!

僕も修行時代このコマンドの習得には苦労しました。。笑

「持ってきて」「とってきて」のコマンドは、愛犬自身がもつ運動能力や考えて行動する判断能力を引き出し高める必要があり、コマンドの習熟度によってより賢く知的な犬の成長が期待できます。

またこのコマンドができるようになると犬に効率の良い運動や発散を促すことができます

「人間は最小の動きで、犬には最大効率のエネルギー消費」ができます。

具体的には、公園や河川敷など広いスペースでのボール投げやおもちゃ投げに活用することができます。

難易度レベル5のコマンド、「持ってきて」「とってきて」は、

ポイント

  • おもちゃ、ボールを投げる
  • 犬がおもちゃを加えたタイミングで、人が下がりながら犬をよびこむ
  • 人間の手元にきたら精一杯褒めてあげる(おやつを与える)

の3つの流れを繰り返すことがポイントで、「おもちゃを持ってくる、とってきたら褒めてもらえる、ご褒美がもらえる」と犬に認識づけることができます。

ゆうと
実は難しい「持ってきて」「とってきて」のコマンド。できている子はとても優秀です!
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難易度レベル4アイコンタクト

飼い主さんと目を合わせるだけで意思疎通ができるアイコンタクトも、比較的難しいコマンドと言われています。

その理由は、もともと犬は犬同士・人と視線を合わせるのが苦手な部分を持っているため。(自然界ではアイコンタクトは”敵対”の意味があります。)

なので人とアイコンタクトを友好にとれるということは、「友好な関係性」を築けているということ。

アイコンタクトのコマンドを教えることは、飼い主さんが視線を合わせることで「人への集中や意識」を促すことができるので、吠えぐせやひっぱりグセなどの日常のさまざまな問題行動の発生を抑制するメリット・目的があります。

ポイント

  • 愛犬の名前を呼ぶ
  • 視線をあわせるように手を人の目元にかざす
  • 犬と視線があったらたくさん褒める

上記の流れがポイントになり、繰り返しとりくむことで犬自身が「人と視線を合わせたら褒めてもらえる!」と認識して人の呼びかけにアイコンタクトで応えるようになります。

なお、おもちゃやおやつを使うのはとても有効な方法ですが、犬がおもちゃやおやつに夢中になり過ぎてしまわないよう、飼い主さん自身の目線に合わせておもちゃ・おやつで誘導するようにしましょう。

実際、僕のお客様にも指導していますが、「おやつやおもちゃが目的」ではなく「人から褒められること、認められること」が目的になるのがベストです!

これができていないと人と関係性を築くのではなく、”おもちゃやおやつ”と関係性を築くようなトレーニングになってしまうので注意です!

ゆうと
犬の最終的な目的はおやつをもらうことではなく、”人から褒めてもらうこと”を目標にするのがベストです!
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難易度レベル3「マテ」のコマンド

続いてご紹介する犬に教える難易度レベル3の「マテ」のコマンドは、落ち着きなく動き回ったり、無駄吠えや甘噛み、散歩中の急な飛び出しをガードする目的があります。

また「抑制」の意味もふくまれているため、犬の興奮時や気持ちが高まった時にとても重宝することができるコマンドです。

ただ愛犬は飼い主さんとの遊び・コミュニケーションが楽しく嬉しいために、「マテ」の落ち着いた状態を保てないケースもめずらしくはありません。

愛犬を一定時間落ち着かせるための難易度レベル3の「マテ」のやり方としては、

ポイント

  • 「マテ」と繰り返し声をかけて、数秒単位でできたら褒めて開放する
  • マテのコマンドの習熟度によって、少しずつ距離と時間を伸ばしていく

ことが基本の流れになります。

マテのコマンドを進める上で重要なポイントは、「犬自身ができる範囲で少しずつ進めること」が重要になってきます。

「マテをかけているのに動いてしまう」状況を作ってしまうと、「マテをかけているのに動いてもいい」というトレーニングになってしまいます。

なので、実際に僕のお客様にもお伝えしていますが、犬の待てる「距離」と「時間」を人間側がよく観察しながら進めてあげるようにしてください!

このコマンドを習得すると愛犬は、「じっとしていい子に待っているとおもちゃがもらえる、褒めてもらえる」と学び、「マテ」のコマンドへの反応が敏感になっていきます。

ゆうと
「マテ」のコマンドはトレーニングにおいても、日常生活においても非常に重要なコマンドのひとつなので、ぜひ皆様もしっかりと取り組んでみてください!
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難易度レベル2「伏せ」のコマンド

愛犬に教えておくべき「伏せ」のコマンドは、犬が寝る時・リラックス、休憩時などによく見かける体勢でもあるため、犬を長時間の待機や待たせたいときに有効なコマンドと言えます。

伏せのコマンドの犬自身が感じている本来の意味では「服従」「抑制」などの意味合いもあるため、犬自身の気持ちを落ち着かせたり、飼い主さんの指示を聞く・守るための服従をしつける目的や意味があります。

犬に教える伏せのコマンドは、

ポイント

  • おすわりの体勢にさせる
  • おもちゃやおやつで、床の方に視線と顔(鼻先)を誘導させる
  • そのままお尻の部分をトントンとタッチして伏せをさせる

という方法がポイントになり、床への視線に誘導させることで犬にとって自然な伏せの体勢に整えることができます

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難易度レベル1「おすわり」のコマンド

犬が日常生活を過ごす上でもっともよくする体勢が、両手両足を揃えたおすわりではないでしょうか?

普段からこの姿勢が常になる犬は、「おすわり」のコマンドを比較的早く覚える傾向にあるため難易度レベルは低いと言えます。

ただ反面とても奥の深いコマンドでもあります。

「すべてのコマンドのはじまり」とも言われ、トレーニングの分野では非常に重要な意味をもち、犬をコントロールする上で最重要のコマンドと言われています。

なのでおすわりはこれまでにご紹介した「伏せ」や「アイコンタクト」「持ってきて、とってきて」のコマンドを教える際のベースになります。

教え方としては

ポイント

  • おもちゃやおやつを鼻先に持っていき、少しずつ上に上げて犬の目線と顔を上にあげる
  • 目線を犬と合わせ、お尻をトントンとやさしくタッチする

ようにすると、犬は普段からし慣れているおすわりに体勢を変えてくれます。

ゆうと
トレーニングの世界ではとても重要な意味を持つ「おすわり」のコマンド。皆様もしっかりと愛犬に教えてあげてください!

おわりに

愛犬の判断力、臨機応変に行動を変える能力や、向上や飼い主さんの指示を正しく守るといった目的・必要性があるコマンド。

犬を迎え入れてからは難易度順や性格、体調に応じたコマンドを繰り返し教えて、お互いの信頼関係を築いていってくださいね。

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ドッグトレーナー(犬しつけ社長)

東京DOGS 褒める犬のしつけトレーニング
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松尾ゆうと

□日本警察犬協会公認ドッグトレーナー □家庭で今すぐ使える"しつけ情報"を発信中! ◎ダメ飼い主→修行10年→資格取得→独立→□しつけ教室を運営中!

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