男性を怖がる犬への接し方|警察犬ドッグトレーナーが吠える・震える時の対応を解説

犬のしつけ
ポメラニアンの顔のアップ(イメージ写真)

男性が近づくと吠える。家族には平気なのに、男性の来客には震える。そんな様子がある時は、触って慣らそうとする前に、安心して離れられる場所を用意しましょう。

目標は、誰にでも撫でてもらえる犬にすることではありません。相手と距離を保ち、無理なく同じ空間にいられることから考えます。

「男性が苦手」という言葉だけで、過去に何があったかや、すべての男性への反応を決めつけないでください。どんな声、動き、場面で困るのかを分けて見ると、家庭で変えられる条件が見えてきます。

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動画で見る、触る前の接し方

当社の公式動画では、男性への怖がり方を取り上げ、声や人の動き、手を出す前の関わり方を説明しています。

動画と同じ犬種や仕草でも、背景や安全に近づける距離は同じとは限りません。映像の接触場面を、そのまま家庭で再現しようとしないでください。ここでは、距離と逃げ道を守り、無理に触らない方法を中心に紹介します。

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「男性なら全員苦手」かを決める前に

家族の男性には寄っていく一方、知らない人には吠えるなら、性別以外に、親しさや接近の仕方も関わっている可能性があります。大きな声、立った姿、急に差し出す手、玄関での出会いなど、条件を分けて残しましょう。

  • 誰が、どこで、何をした時に反応したか。
  • どのくらい離れていれば、普段に近い様子でいられたか。
  • 人が動きを止めたり離れたりすると、様子が変わるか。
  • 吠える以外に、後ずさり、身体の硬さ、隠れる動きがあるか。

Dogs Trustの人などへ強く反応する犬の解説でも、特定の見た目や動きに反応する場合があり、犬が距離を取れるようにすることが重視されています。苦手な相手の近くで耐えさせる練習にはしません。

来客には、声掛けと接触を控えてもらう

来客前に、犬が休める部屋やゲートで区切った場所を用意します。犬を守るために、来客へ「近づかず、名前を呼ばず、手を出さずに待ってください」と先に伝えておくと、玄関で慌てずに済みます。

犬の正面へかがみ込む、上から手を伸ばす、顔を寄せるといった関わりは避けます。座って静かに過ごしてもらえるなら、犬との距離を保った場所を選びます。ただし、座らせれば必ず大丈夫という方法ではありません。

来客がいる間ずっと挨拶の練習をする必要はありません。別室で安全に休めるなら、その過ごし方を選んで構いません。寝床に追いかけていったり、隠れた犬を連れ出したりしないでください。

室内で立つ茶色のプードル
来客中も、犬が自分のペースで過ごせる場所を用意します。(イメージ写真)

犬が自分から近づいても、すぐ撫でない

においを確かめに来たことと、触ってよいことは別です。近づいてきた時こそ手を伸ばさず、犬がまた離れられるようにします。

近づいた後に身体を引く、顔をそらす、動きが止まるなどの変化があれば、触ろうとせず距離を戻しましょう。唸った時も、叱って接触を続けず、人の動きを止めて安全に離れます。

食べ物を使う場合も、苦手な人の手元へ誘い込んで触る流れにはしません。食べに来たことだけで安心したと判断せず、身体の硬さや離れ方も確認します。食事制限がある犬は、使う物を獣医師へ相談してください。

家族の男性が世話をする時

すぐ触れるようになることを目指すより、同じ時間帯に食事を準備する、離れた位置から落ち着いて過ごすなど、犬が困らない関わりを家族でそろえます。

必要な世話で接触すると噛むおそれがある場合は、我慢させて繰り返さないでください。装具の着脱や移動も含め、家庭で安全に行える方法を専門家と相談します。

「昨日は近づけたから今日は撫でる」と、日付だけで進める必要はありません。人が立つ、声を出す、歩くなど、条件が変わった時の犬の様子を見て、その日は距離を戻すことも選びます。

散歩ですれ違う時は、挨拶を断ってよい

散歩中に知らない男性が近づいてきた時は、「怖がるので、触らずにお願いします」と伝え、道を変える、広い場所へ離れるなどして距離を取ります。相手を練習のために引き止める必要はありません。

狭い歩道で逃げ道がない時に、座らせて通過に耐えさせることを優先しないでください。車や自転車も確認し、急な横断や、リードを引きずるような移動を避けます。

子どもや体の不自由な人など、動きを調整してもらうのが難しい相手もいます。周りへ対応を求めるだけでなく、飼い主が安全な進路を選ぶ準備をしましょう。

屋外にいるシュナウザー
散歩中の挨拶より、安全な距離を取れることを優先します。(イメージ写真)

家庭だけで続けず、相談したい時

噛みついた、歯を当てた、飼い主が保持できない場合は、相手へ近づける練習を続けません。実際の生活環境を見られるトレーナーへ相談してください。

また、以前は平気だったのに急に触られるのを嫌がる、歩き方や食欲も変わるなどの様子があれば、獣医師へ伝えます。怖がり方を性格や過去の体験だけで説明しないことが大切です。

相談時には「男性が苦手」だけでなく、いつ、誰が、何をした時に、どう反応したかを伝えます。記録のために怖がる場面を再現しないでください。

触られることへの苦手さと、日常の社会化の進め方は、次の記事で詳しく紹介しています。

犬を撫でようとすると逃げる時は?|警察犬ドッグトレーナーが解説

犬の社会化の進め方|警察犬ドッグトレーナーが解説

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