忙しい毎日を過ごしていると、愛犬に十分なしつけを教える時間の確保が難しく、
「しつけ教室に通うべきかな…?」
と考えることもあるでしょう。
ただ愛犬のしつけ教室に通うのはいつがベストなタイミングなのか、時期の判断ができずに利用を躊躇ってはいませんか?
今回はそんな悩みや疑問を抱く飼い主さんに向けて、実際にプロドッグトレーナーとしてしつけ教室を運営している僕が、しつけ教室にいつから通うべきなのか最適なタイミングを詳しくお伝えします。
目次
しつけ教室にいつから通うべき?知っておきたいポイント【4選】
犬を迎え入れてからすぐが良いのか、それとも成犬になってから通っても良いのか、しつけ教室に行くタイミングは判断が難しく感じますよね。
飼い主さんのよくある悩みを解決すべく、いつからしつけ教室に通うべきなのかベストなタイミングと知っておきたいポイント5つを詳しくお話してみたいと思います。
【ポイント①】社会化期に合わせてしつけ教室に通う
しつけ教室に通うベストなタイミングは、犬の社会化期に合わせるということ。
犬の社会化期とは、
ポイント
- 生後2~3ヶ月の月齢
- 犬の一生を左右する非常に大切な時期
- 人間社会における、人・物・音に反応、興味を示し慣れやすい時期
という特徴があり、犬の社会化期は犬種にかかわらずにさまざまな経験・学びを吸収して覚えようとする大切な時期のため、しつけ教室に通う最適なタイミングと考えられています。
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【ポイント②】ワクチンを済ませてから通う
犬のしつけ教室にはさまざまなタイプ、システムが存在していますがほぼすべてのしつけ教室がワクチンの接種後の利用を推奨しています。
犬のワクチン接種には、
ポイント
- ウイルス感染症、狂犬病などのリスクを少なくできる
- 愛犬の免疫、抵抗力を高めてさまざまな病気のリスクを低くする
といった目的・メリットがあります。
ワクチン接種を済ませておくことで愛犬・飼い主さん・しつけ教室側の健康と安全を守ることができ、健康状態が良好な上での犬へのしつけは、安全性と効率性が良くなるというメリットもあります。
【ポイント③】犬のタイプに合わせたしつけ教室を見つける
犬のしつけ教室は早い方が良い、社会化期に合わせて、といったさまざまな条件がありますが、成犬になってからのしつけ時間確保が難しい場合は、「もう通うのが遅い…?」と不安になってしまうでしょう。
愛犬のしつけ教室は社会化期のみばかりではなく、成犬になってからでも利用が可能な教室・プランが多数展開されるようになっています。
愛犬のタイプに合わせたコースを展開しているしつけ教室であれば、飼い主さんが必要に感じたタイミングで利用できるメリットが。
ここではしつけ教室に一般的に見られている、愛犬のタイプ別のコースとシステム、メリットの例を詳しくご紹介します。
子犬対象の「ハピークラス」 |
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ワクチン投与がすべて完了した「一般クラス」 |
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しつけ教室にいつから通えばよいのか、タイミングの判断が難しい場合でも、上記のように犬のタイプ別に最適なコースを展開している教室を選ぶことで、飼い主さんの自由なタイミングで通うことができますよ。
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【ポイント④】問題行動の予防の観点
犬のしつけに関しては、早期からはじめていくのがとても大切です。
犬もわれわれ人と同じように幼少の頃の方が学習スピードもはやく、さまざまな物への社会化に適した時期です。
人が望まない問題行動が発生してきたor問題行動が悪化してきてから、犬のしつけ教室に通うとなると早期にはじめた場合に比べて、時間、労力、コスト(お金)などがかかってくる傾向にあります。
実際にウチの犬のしつけ教室の現場でも、問題行動が起こってからしつけ教室に通って対処するよりも、予防の観点で早期からしつけ教室に通っている犬ほど、改善のスピードもはやく、労力もかかっていないのが顕著にみてとれます。
なので「犬のしつけ教室に通うかどうしよう…。」と悩まれている方は、問題行動が起こる前に予防の観点で通いはじめるのも視野に入れてみるのはオススメです!
【ポイント⑤】しつけ方針があうかどうか
犬のしつけ選びのポイントとして、スクールのしつけ理念やしつけの方針がオーナー様の考えとあうかどうかという点はとても大切です。
実際のうちのお客さまにもよく形容してお伝えしていますが、犬のしつけやトレーニングって人の筋トレのような側面があります。
どういうことかというと
ポイント
- 時間、労力がかかってくる
- 一回での完璧な改善はむずかしい場合がある
- 継続は何よりも大切
上記のような性質を犬のしつけは持ちあわせています。
ただ反面
注意ポイント
一度身に付けば、いい習慣として永続的に良い効果を享受できる。
という側面もあります。
この考えにおいて犬のしつけを継続的に取り組むというのは非常に重要なことです。
そして継続をする上でしつけ教室の方針がオーナー様の考え、方針とあうかどうかも重要です。
ご自身の「方針」と「フィーリング」を尊重してしつけ教室を選ばれてみてください!
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犬のしつけ教室はどんなところ?身につく要素を詳しく解説!
犬のしつけ教室に通うベストなタイミングと同じように、教室ではどんなしつけを教えてもらえるのか、気になるポイントですよね。
犬のしつけ教室利用を考えている飼い主さんに役立つ、学べるしつけ内容や要素を詳しく解説します。
信頼関係、上下関係を明確にする基本コマンドトレーニング
愛犬に振り回されてついつい甘やかしてしまう、そんな飼い主さんにも安心の基本コマンドトレーニングは、
ポイント
- 飼い主さんの指示が第一であることを覚えさえる
- 信頼関係を強固にしていく
- 飼い主さんのいうことを素直に聞き入れることで問題行動の改善へ
- 犬の基本的な扱い方が身につく
- 犬を扱う上での重要なしつけ理論が身につく
- 有事の際のさまざまなリスク回避につながる
という目的・メリットがあります。
どんなに高度なしつけやトレーニングをしている犬でも必ず取り組む基本コマンドのしつけ。
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1日お試しや体験のしつけ
飼い主さんが選んだしつけ教室が愛犬に合っているかを判断したり、短期間で必要なしつけをしてもらいたい際には1日お試し・体験しつけのコースを選択することができます。
ポイント
- しつけ教室の雰囲気
- 愛犬との相性
- トレーニングの流れ
を大まかにでも掴めるようになるため、しつけ教室に通う目的や方向性などが明確になるメリットがあります。
またほとんどのしつけ教室では、見学・問い合わせ・相談のみでも無料ででき、利用のタイミングに悩む飼い主さんにも最適な時期を判断できるようになるでしょう。
おわりに
犬のしつけ教室は絶対にこのタイミングで通うべきといったルールやくくりがなく、必要だと思った時の自由なタイミングで利用することができます。
愛犬を迎え入れてからの社会化期、成犬になってからの変化に応じてしつけ教室に通うことを検討し、飼い主さんと愛犬に無理のないしつけスケジュールを確立していってくださいね◎