仕事や外出先から帰宅し、犬が異常に落ち着きなく絡まってきたり、何かモノを壊した状態になっていると、「これって分離不安?」と心配になってしまうものですよね。
犬の分離不安は主に、飼い主さんがいなくなってから起こるハプニングでもあるため、分離不安になっているのかどうかの判断が難しいケースもあるでしょう。
ここでは犬の分離不安のサインとはどのようなものなのか、分離不安を治すトレーニングの方法をわかりやすくご紹介。
愛犬が飼い主さんといないシーンでも安心して過ごす・待つことができるよう、分離不安に関するトレーニングをぜひ参考にしてくださいね。
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目次
犬の分離不安とはどのような状態?
犬の分離不安は、飼い主さんと一緒にいるシーンでは落ち着きがあり、いつも通りの愛らしい仕草・行動を取るのに、飼い主さんと離れてしまった時点でそれまでとはまったく違った状態になるトラブルのことを言います。
ここでは犬の分離不安のサインだと判断できる状態を早めに把握しておくため、
メモ
・飼い主が不在時に起こる犬の分離不安の状態
・分離不安が起こっている犬が飼い主さんと一緒にいるときの状態
上記のふたつのパターンを見ていきましょう。
動画でもわかりやすく解説しているので気になる方はぜひ参考にしてみてください!↓
飼い主が不在の際に起こる犬の分離不安の状態とは?
飼い主さんが仕事や外出などで家を空けた際に起こる犬の分離不安には、主に次のような状態があります。
ポイント
・長時間吠え続ける
・家具やモノを噛んだりして壊してしまう(破壊衝動)
・排泄のミスをする
・過剰なグルーミングでときに出血している時がある
飼い主さんが外出から帰宅した際、愛犬にこのような変化・状態があると、分離不安による行動が起こっていると判断できるでしょう。
分離不安のある犬が飼い主と一緒にいるときの状態
分離不安がある愛犬が飼い主さんと一緒にいるときには、主に次のような状態に気付くケースが増えるようになります。
ポイント
・飼い主さんが帰宅したタイミングで興奮状態、それが長く続く
・飼い主さんのトイレやお風呂の際にも、常に犬が離れようとしない
・飼い主が出かけようと準備をすると急に落ち着きがなくなる
愛犬に分離不安が起こっているかどうかを判断するためには、外出から帰宅した際に犬がどのような状態になるのかを見ておくこともポイントになります。
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愛犬がひとりでいても苦痛と感じない環境を作っていく
犬の分離不安の原因は、ひとりでいる状態に強い不安やさみしさ(パニック状態)を感じていることが根本的な原因になります。
そのため、犬の分離不安を治していくために、
ポイント
・ハウスやケージに食べ物、おもちゃを入れてひとりの時間を退屈させないトレーニング(知育玩具やガムなどでも可)
・数秒から数分、犬をひとりにさせる時間を少しずつ増やして慣れさせていく
・普段から適度な距離感で生活すること(べったりと長時間一緒にいないこと)
という工夫を普段の生活でも実践してみましょう。
犬は経験したことを学ぶ能力に優れた生き物でもあるため、このトレーニングをコツコツと繰り返すことで分離不安が治り、愛犬の成長した姿を見られる可能性が高くなります。
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めちゃ大切!外出からの20~30分!
飼い主の外出中の分離不安(粗相、ムダ吠え、破壊衝動、パニック行動)は、外出より20~30分で起きると言われています。
なぜなら、飼い主と離れる「寂しさのピーク」が外出後20~30分にあるから。
なので、この20~30分をいかにして愛犬に過ごしてもらうかがとても大切!
具体的には、知育玩具、ガム、おやつを散らばせる等の方法で飼い主さんと離れる寂しさを紛らわせてあげるとともに、「寂しさ」よりも「食べ物」に意識を向けてあげることです。
それと同時に、外出の雰囲気を感じさせないことも大切!
外出する時は、愛犬に悟られることなくさりげなく外出してあげることで、愛犬の寂しさを感じさせなくできることも。
外出に見せかけて実際には出かけないトレーニングを繰り返す
飼い主さんが外出をしない際でも、あえて外出すフリや準備の状態を犬に見せながら、実際には外出をしないトレーニングを繰り返して改善できる可能性もあります。
すると、愛犬は飼い主さんの外出時の準備や支度の状態に慣れ、徐々に理解できるようになるため、分離不安の改善や予防にアプローチできます。
外出の30分前から愛犬と距離を取るようにする
愛犬とのスキンシップ、遊びなどの時間を外出する直前にまで取ってしまうと、犬は飼い主さんが外出によって急に離れてしまうことに大きな不安を抱くようになります。
愛犬が可愛い飼い主さんにとってこのトレーニングはガマンの連続でもあるのですが、外出をする30分前は愛犬と距離を置き、遊びや目を見て話しかける、ハグをするなどの行動を控えてみるようにしましょう。
帰宅後の分離不安トレーニング
愛犬が分離不安になっているのではないかと気が気ではない状態でも、飼い主さんは帰宅しても愛犬が落ち着くまで過剰なスキンシップ(話しかけやハグ)などをしないことも大切です。
なぜなら、過剰にスキンシップしてしまうことで、離れている時間との落差ができてしまいより一人の時間が苦痛に感じてしまうから。
犬がリラックスし、いつもの状態を取り戻した時点で遊びやハグ、話しかけなどのスキンシップを取り、お利口さんに待っていてくれたことを思いっきり褒めてあげてください!
なので、帰宅時は過度にスキンシップをとりすぎないことことも大切です。
また、飼い主さんが家を空けている際に愛犬が家具やモノを壊していたり、トイレのミスをしていたとしても決して叱らず、分離不安が出ているサインなのだと受け止めて適切なトレーニングを繰り返しましょう。
分離不安には運動や発散も大切!
今まで環境や物の対処を多くお伝えしてきましたが、それとは別に分離不安の改善において「運動」や「発散」を充分にとらせてあげるあげることもとても大切です。
なぜなら、適度で充分な運動や発散は犬の性格の安定化につながるから。
お留守番前には、十分なお散歩や運動をとらせてあげることで、スムーズにお留守番ができることも。
なので、飼い主様のできる範囲でお留守番前にはお散歩やボール投げ、運動をとらせてあげてください!
~おわりに~
犬の分離不安は、ココロの不安な状態がカラダにもリンクして、さまざまなトラブルにつながる心配もあります。
そのため犬の分離不安のサインに早めに気付いて決して放置をせず、コツコツ前向きなトレーニングを継続していってくださいね。