飼い主さんの言いつけを守る、従順でお利口さんな愛犬に育てていくためには、しつけ時のコマンドの教え方をしっかりとマスターしておく必要があります。
今回のコラムでは、犬のしつけにどんなコマンドが必要になるのか、それぞれの気になる教え方を詳しく解説!
犬を迎え入れてからのしつけが安定し、スムーズに進むための必要なコマンドと教え方をぜひ最後までチェックしてくださいね◎
目次
愛犬の基本のしつけ!コマンドの教え方をマスターしよう
飼い主さんが愛犬に声の指示、手の指示などで指示を与えることを言うコマンド。
このしつけが早い段階でマスターできると、愛犬の心配な問題行動の未然予防や改善、飼い主さんとの信頼関係を深められるメリットがあります。
ここでは愛犬にコマンドを伝える際の、基本的な教え方と注意点を一緒に見ていきましょう。
日本語または英語どちらでもいい
コマンドは日本語・英語のふたつのパターンがありますが、愛犬へのコマンド言語の教え方はオーナー様がお好きな方でいいと思います。
なぜなら犬にとっては「日本語」「英語」という概念がないので、最初は”ただの音”としての認識になるからです。
極端なはなし「ヘブライ語」とかでもいいわけです。
ただ、日本語と英語などの多言語を混ぜて教えてしまうと、人間側が混乱して飼い主さん自身がどんな指示を出しているのかわからなくなってしまうので注意が必要です。
例として日本語、英語のコマンドは、それぞれに異なるメリット・デメリットがあるため、愛犬の状態や飼い主さんの指示の出しやすい方を判断して統一するのもおすすめです。
日本語のコマンドのメリット・デメリット |
日本人として一番馴染みがある。 飼い主さんにとって使いやすいものの、一文が英語よりも長い傾向にあるため愛犬が覚えるまで時間がかかる |
英語のコマンドのメリット・デメリット |
フレーズが短めで愛犬が覚えやすいものの、英語に慣れていない飼い主さんは慣れるまでに時間がかかる あと日本語よりなんかかっこいい |
下記の記事でも詳しく解説していますので気になる方は参考にしてみてください!↓
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日常生活で使う頻度が多いものから教えていく
愛犬にコマンドを教える際は、日常生活で使う頻度が多いものから教えることがおすすめです。
なぜかというと、一番効果を実感できるかつたいせつなコマンドである場合が多いからです。
たとえば、犬のしつけにおいては「二足歩行」「前進コマンド」という高度なコマンドがあります。
「これって日常で使いますか?」ということ。
日常であまり使わない高度なものよりも、日常生活で使用の頻度が多い「おすわり」「まて」「おいで」などのコマンドから教えてあげたほうが日常生活に生きてくるのと、しつけにかける時間と労力が単純に「コスパいいよね!」というはなしです。
なので、普段使いができるかつ重要で馴染みのある「おすわり」「まて」「おいで」などのコマンドから教えてあげるのがベストです!
コマンドに応じた指示ができたらご褒美、思いっきり褒める
飼い主さんが出したコマンドを愛犬が覚え、指示に従うようになったら、お気に入りのおもちゃやおやつをあげたり、撫でる、褒める、遊ぶといった行動を取るようにしましょう。
愛犬は飼い主さんに褒められることを何よりもうれしいと感じるため、コマンドの指示に従うようになっておやつ・おもちゃをもらう、褒められるという変化があると、コマンドを覚えるといいことがあるとインプットし、手間暇のかからないしつけが実現できますよ。
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覚えるまでに時間がかかっても決して怒らない
これもウチのお客様にもいつもお伝えしていますが、ワンちゃんのしつけにおいては「長期的にじっくり向きあってあげることが大切」だということです。
私たち人もそうですが何かスポーツをはじめた時にいきなり「熟練者のようにうまくこなせるか?」といったらそうではないはずです。
ワンちゃんも同じでコマンドやしつけの習得にはある程度の時間がかかってくるのです。
飼い主さんが根気よく愛犬にコマンドを教えていたとしても、犬それぞれが持つ特性上、マスターするまでに長い時間がかかるケースがあります。
犬の集中力が持続する時間は初期ではわずか5~15分程度となっているため、コマンドを教える時間を調整することも大切です。
最初はワンちゃんが「飽きるまえにおわらせる」くらいのしつけ時間にしながら様子を見てみましょう!
そして、人間の心情としてはワンちゃんがなかなかコマンドを覚えられないとイライラしやすいですが、怒ったり大きな声を出すと愛犬は委縮し、性格がねじ曲がってしまうリスクも。
しつけは愛犬の生涯を通じて、長い目で根気よく教えていく必要があるため、すぐに覚えられないのは当たり前なのだと攻撃的に怒る・大きな声で責め立てないよう注意しましょう。
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愛犬のしつけの基本となるコマンドについて、ここでは愛犬が覚えやすい教え方をわかりやすくお伝えしてみたいと思います。
アイコンタクトのコマンドの教え方
飼い主さんの目を見る意思疎通のアイコンタクトは、
ポイント
- 愛犬の名前を呼び、名前を覚えさせる
- 飼い主さんと目が合う頻度が増えるたび、思いっきり褒めたりご褒美をあげる
というやり方が基本になります。
アイコンタクトのコマンドを愛犬が覚えるようになると、飼い主さんとの信頼関係が明確になったり、忙しいときでも身振り手振りを交えず目線だけで指示を理解してもらうことができますよ。
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マテのコマンドの教え方
愛犬の問題行動、お散歩中によくある飛び出しを未然に防ぐ目的があるマテのコマンド。
ポイント
- おやつやおもちゃを用意
- 愛犬の鼻先に持っていってマテの体勢を一定時間キープできるまで待機
- マテができるようになったタイミングでおもちゃやおやつを与える
という教え方がポイントになり、飼い主さんがOKを出すまで愛犬の動きをセーブし、しつけを覚えさせる目的があります。
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おすわりのコマンドの教え方
飼い主さんの言いつけを集中して聞いてもらうため、さらには愛犬を興奮状態から落ち着かせる目的があるおすわりのコマンド。
ポイント
- おすわりと声をかける
- おやつやおもちゃを犬の上にかざし見上げさせるようにする
- 愛犬のお尻にやさしく触れ、トントンとタッチしながらおすわりをさせる
という流れが基本になり、このタイミングで鼻先におやつ・おもちゃを持っていき、床に移動することで伏せのしつけもマスターできます。
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おわりに
愛犬の健康と安全を守り、さらには飼い主さんが心配になる問題行動の未然予防にもアプローチできるコマンド。
人間社会の中に愛犬が早く馴染めるよう、犬を迎え入れたらできるだけ早いタイミングでコマンドのしつけをスタートしてくださいね。